9月23日、彼岸のお中日。 彼岸会法座をみなさんとお勤めさせて頂きました。

『 少々体調が悪くて、この度はお参りできません。 』
『 参るつもりにしておりましたが、どうしても用事ができて・・・。 』  前日までに何本かのご丁寧なお電話を頂いておりましたので、あぁ この度はお参りは少ないだろうか・・・と思って朝を迎えました。

ところがところが、遠近よりの沢山のお参り。  少々の驚きと深い感謝。  この山寺まで引っぱって来てきてくださるのは、仏如来の強縁の力でしょう。  強縁。 

『 お参りは多い少ないが問題じゃない。 お勤めはわし自身のお勤めじゃ。 』 と言っていた祖父。 そうですよねえ。       そして 『 とは言うても、お参りが多かったら やっぱり うれしいもんじゃのぉ。 』 と言っていた祖父。 そうですよねえ。   

昨日今日といつにないお客人の数々。
今年も 《 日本画の試み展 》  出品作品の表装に携わらせて頂く事となり、2日間に分けて8~9人の画家が作品持参で来られ、裂地選び・寸法決め。





思っておられるイメージをお聞きして反物を広げて見て、そのうち こんなのはどうですかと全く違う印象のものを広げて見て、悩みに悩まれて・・・。

ひとつの裂地が決まるとそれに合わせる裂地を探し、それも決まると横寸・縦寸を考え ( 少し変えるだけで随分変わります )  それも決まると次は軸先をどうするかと・・・。    早く決まる方で2時間半、悩まれる方で4時間。

どれひとつ同じ裂地のなく、さまざまな切り継ぎデザインのものになりました。
後は お預かりした私が しっかり 仕事するばかりです。

何年ぶりでしょうか。  以前、表装を習いに通っていた< 迎田くん >が訪ねて来てくれました。
当時は京都芸大・日本画・模写の学生。 今は学校の美術の先生。
光陰 矢の如し

当時、繊細緻密な作品は何点も目にしていましたが、この度は 模写ではない絹本作品を見せてくれました。
9月13日から 三重県伊賀市で開かれる芸術祭に出品したいので掛け軸に仕立てて下さいと。    この催し< 自治協議会 > や< 元気な地域づくり推進委員会 >、< 教育委員会 >等で企画運営され『 旧矢持小学校 』を会場に・・・・とあります。
廃校になった小学校をながめて暮らすひとびとにアートの風を ! でしょうか。

だんだんひとが少なくなり、同じような毎日に元気が感じられにくい との声は至る所で お聞きします。

ドド~ん ! 
彼の画、『 風神雷神図 』 。 一幅に赤い雷神、もう一幅には青い風神。


見る人のこころが 揺り動かされ、脳内大活性化されたらいいですね !

追記 ・ わが島根・浜田市三隅町の 《 石正美術館 》 にても。 全国19芸術大学学生の160数点の日本画作品を集め
『 碧い石見の芸術祭 』  開催中。  9月16日まで

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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