早朝、バイクに乗り袂をはためかせて 宇治市・伊勢田までお参りに。
車の少ない道を選び、伏見・向島の田んぼの中を突っ切って走る。  風、実に心地よし。 

『 ん? あれは・・。 』 
まだ刈り取られぬ黄金 の田んぼに並ぶのは・・・・・・。近づくと やはり 《 案山子 》。

ズラリと並んだ 《 案山子 》 たち。 
『 なぜ、ここまで並べてあるんだろう・・。 』 

バイクを止めて近づくと、それぞれに違う表情のお歴々。    しかし、お世辞にも・・・・。
『 小学校のイベントか何かで作ったんだろうか、 いや。 子供たちならもっと面白く作るはず・・。 』  ( 失礼 )

『 キャメロン? 』    ・・・ 『 キャメロン?

』    ・・・・・・         『 まさか、デイアス? 』    いや なぜ、これにその名札を?

京都の田んぼ、奥深し。

先日、彼岸会法座で帰山した折 実に久しぶりにJR山陰線に乗る機会がありました。 高校3年間、毎朝駆け込んだ 《 岡見駅 》 からではありませんが、隣の 《 三保三隅駅 》 から 《 浜田駅 》まで。  なつかしくてなつかしくて、誰もいない風景の中に あの頃の友人たちがふざけ合って大笑いしている姿が見えます。        この錆びた看板も実にいいですねえ。

夕方5時半すぎ。
《 折居駅 》辺りから見える海に ちょうど夕陽が。 

《 周布駅 》。 あの頃は何にも思わなかった駅。 今はついついカメラにおさめてしまいます。 草ぼうぼうのところが なんともいいですねえ。 

到着した《 浜田駅 》は人は少ないのに (失敬) あまりに立派になっていて・・・。
驚きつつ、感心しつつ・・やっぱりあの頃の方がよかった・・と。
勝手な事を申しあげました。

9月23日、彼岸のお中日。 彼岸会法座をみなさんとお勤めさせて頂きました。

『 少々体調が悪くて、この度はお参りできません。 』
『 参るつもりにしておりましたが、どうしても用事ができて・・・。 』  前日までに何本かのご丁寧なお電話を頂いておりましたので、あぁ この度はお参りは少ないだろうか・・・と思って朝を迎えました。

ところがところが、遠近よりの沢山のお参り。  少々の驚きと深い感謝。  この山寺まで引っぱって来てきてくださるのは、仏如来の強縁の力でしょう。  強縁。 

『 お参りは多い少ないが問題じゃない。 お勤めはわし自身のお勤めじゃ。 』 と言っていた祖父。 そうですよねえ。       そして 『 とは言うても、お参りが多かったら やっぱり うれしいもんじゃのぉ。 』 と言っていた祖父。 そうですよねえ。   

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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