新しい年を西蓮寺にて迎えました。
山寺は、穏やかな気候のように 訪れる方さほどなき 静かな年末年始。

4日には京都に出てきて、溜まった仕事を。  今日7日は、顔を見せに広島から来てくれた娘夫婦が本山にお参りするというので、同行して今年最初の参拝に。

9日から勤まる 《 御正忌報恩講 》 の準備が始まっていました。 ( 16日まで勤行 ) 御影堂に座っては、暫し娘婿が語ってくれるお話に耳を傾けました。   本山式務にて奉職していた彼が語ってくれる、一般参拝者が目にする事の無い7日・8日の準備儀式のお話は初めて聞くお話。      『 は~・・そう。 』  『 そうなんだ・・。 それ、どういう字を書くの? 』
見えないところで延々と続けられてある < 儀式 > があるのですね。   大事に大事に迎えられるお勤めです。    

西蓮寺にても元旦の早朝にお勤めを致しましたし、16日には 《 御正忌 》 をお勤めさせて頂きますが、誰も見ていないとはいえ準備から大事な儀式として迎えているか・・・。       如何!

ひとの少ない、外よりヒンヤリした御堂。     良きご縁の初参拝であったと。  

娘夫婦、わたしを伏見まで送り届けてくれて、広島にむけて帰って行きました。

大晦日。
年末、ご門徒さまにお出しした挨拶状を ここ 「あれこれ」 にても。


『 〇 師走の候。皆さまにおかれましては、ご清祥にてご法義相続の事とお慶び申し上げます。
平素頂いております西蓮寺へのご厚情、厚く御礼申し上げます。

〇 来年度の「お念仏カレンダー」と、「西蓮寺法座ご案内」を送らせて頂きます。
うかうかしていたら『 石が坂を転がる如く 』加速度をつけて過ぎ去ってしまう毎日。暦を見つめつつ丁寧な一日を   迎えながら 人の為でなく「私の大事な歩みの為」にと 仏法聴聞にこの山寺の本堂に足をお運び頂きます事が、   大きな喜びでございます。

〇 今年もあちこちでよく耳にした言葉、『 もう、役に立たん様になった・・。』 『 昔は、少しはひとの役にも立った  し子供も育てあげたが、今はもう・・。 』
体力・気力・記憶力・・確かに一番いい時のままに、とはいかないのがこの世の常ではあります。
逃れ難い現実ではありますが、歳をとるのは《 悪いこと 》でも《 つまらんこと 》でもありません。
ましてや、どんな状態であっても《役に立たない》などとは 決して言わせない!・・と仏法の叫び声。

〇 夏法座ご案内状に《 夏炉冬扇 》という言葉を紹介しました。 夏の囲炉裏・冬の扇、辞書を引けば「 季節はずれ・役立たず 」の意味と。しかし、仏法に照らせば「 今はそう見えなくても、やがては役に立つ 」事をあらわす言葉である と。     同じ言葉にふれても受け止める世界はひとつではありません。

〇 この言葉からさらに申せば。  冬の扇は役に立たないように見えて、実は大事な仕事をしているのです。何も  ないところから急にモノは生まれません。夏に手にしてもらえる様に、冬の扇は
「そこにいる」という大きな仕事をしているのです。何もしていなくても、黙ってそこに「 いる 」という事がすでに大きな 仕事であります。居てもらわないと困るのです。

〇 さらに申せば。   扇はやがてボロボロになり囲炉裏で焼かれる日がくるでしょう。 誰かに暖かさを与え、灰になるでしょう。  それでも終わった訳ではありません。 灰になって、炭の寝床になりました。   やがて、囲炉裏から出されて畑に撒かれるでしょう。   それでも終わった訳ではありません。土となって草花のいのちを育みます。   大地となって人が歩む「 ささえ 」となります。    いのちを育み、ささえとなりました。もとは扇と誰も知らなくても、大きな大仕事をしつづけていきます。

〇 キリスト教徒でありシスターである渡辺和子さんの言葉です。
『 本来なら昭和2年に生まれた私にとって、今日は最も歳をとった日です。でもこれから先の人生を考えれば、今日 より若い日はないのではないでしょうか。 』
確かにその通りです。     そして、『 毎日を 一番若い日 として生きましょう! 』と。

〇 《 「往生」とは、終わりのないいのち を生きる事 》
若い人がお寺に来ない、とのご心配のお言葉を聞きますが、なんと、おいで下さった皆さんが「若い人」でした。           一番若い皆さまと出遇わせて頂きます事を楽しみにいたしております。

金台山 西蓮寺  拝      』

どうか みなさまにとって 輝きある新しい年を 迎えられます事を!      栗山 知浩 拝

昨日25日、京都駅南の< アバンテイ― >9F 響都ホール。
《 2013年度・京都スポーツ大賞授賞式 》

息子・廣大が受賞するとの事で、同行・出席してきました。 
彼は今年、テコンドーの国際大会と西日本大会にて優勝とガンバっていました。
そのどの試合にも応援・観戦に行けなかった( なぜか 島根での法務と重なってばかりで ) ので、せめて 晴れの日は、と。

陸上・剣道・柔道・・・さまざまな受賞アスリートは70名 以上、かの有名な 100Mの洛南高校・桐生君の姿も。


記念ですので、市長とも一枚。 でもって、記念ですので父とも一枚。  この後、龍大新聞部の3人の女性からインタビューを受けていました。  この時が一番嬉しそうだったのは、わたしの息子だからでしょう。   3月に大きな大会があるとか。

多くのひとの< ささえ >と< つながり >があってスポーツが出来ている事を噛みしめて 力を出しきって欲しいものです。     おめでとう!     ( 青 が 彼 )

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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