9月23日彼岸のお中日、西蓮寺秋彼岸会法座。
ご参詣頂いた沢山の方々と共に爽やかな一日をご一緒させて頂きました。 

おばあさん・お母さんと一緒に親子3代で座ってくれた小学生の女の子。  朝早くから マイエプロン持参でおばあさんと一緒に来てくれて、台所手伝いしてくれた中3の女の子。  平均年齢をグッと下げてくれました。  ようこそ、ようこそ。   
何度か出会っていますが、すれちがう度にニコニコお話してくれる事が 嬉しい限り。  パワーを貰えました。  ちいさなほとけさま。

今回は< 歎異抄 > 第4条・慈悲に聖道門・浄土門のかわりめあり、とのお話を予定し、プリントも準備しておりました。   が、女の子たちの顔を見ているうちにお話の内容が少々変更・・・・・意志の弱い 坊主です。 
( 午後は何とか プリントのお話に・・・。 ) 

昼食後休憩時間、これまた朝から来てくれてお手伝いに本堂・庫裏 を走り回ってくれていた大学生の甥 ( 姉の次男、姉も台所手伝いにきてくれました。 ) と庭を眺めながら一服。 

『 いつだったか、お参りに来てくれて朝から晩まで本堂に座っていてくれた事があったよなあ。 』 
『 3年前のお彼岸だったです。 』 
『 ほ~、もうそんなになるかぁ。  ・・・・あれか。 その時何のお話してたか憶えてるか? 』 
『 憶えてますよ。 < あなたの前にあるのは、壁ではなく 扉です > って言うのと < 待っていてくれているひとがいる所が、帰る所       > ってお話。  あの話聞いて僕ですねえ・・・・・( 略 )・・・・・・・。 』 

『 そう・・・・・・・・・ありがとう・・。 』   ( 合掌 )    

軽い気持ちで何気なく尋ねた私。 自分が話した事を 憶えてくれていた事だけが嬉しかった訳ではありません。
ああそんなお話したかなぁ、と思うほど忘れかけていたお話を彼の口から聞けた事。
彼に法話を聞かせて頂いた思い。   確かに彼のうえに《 はたらき 》 があり、阿弥陀如来のそのはたらきを ほめ讃え言葉にしていてくれるのです。    諸々の仏方が、ほめ讃えられる・・・・・ ありがたし。

『 なになに!? どうしたん、ともひろおじさん。 』   という彼に、合掌。

いい一日を頂戴いたしました。              みなみなさま、ありがとうございました! 

9月15日、本山へ初参式参拝に。
広島から永光寺坊守さま・娘夫婦・孫、神戸から主人妹さん母娘、それに私と家内の総勢8名です。 
生まれてきてくれたいのちを 仏さまの御前で共によろこび、どうか手を合わす子になってくれよと・・・・。

最近毎月15日を< 和みの日 > と制定された本願寺。 初参りや誕生日などの子供の記念奉告参拝の日とされ、事前に申し込んでいれば 御影堂でのお勤め焼香・阿弥陀堂での焼香をゆっくりさせて頂けます。 
子供用念珠 等の記念品も頂戴いたしました。

その後なんと、飛雲閣( 国宝) でのお抹茶接待を受けました。 
降誕会法要の時にはここであるとは聞いていましたが、その日は大人数の順番待ちのはず。  このたび実にゆったり頂き、室内の襖絵も穴があくほど見せていただけました。  お茶を頂きながらお聞きするお話も有り難く拝聴・・・。  

国宝の中に入ってお茶を頂くなんて ・・・ひっくり返したら エライ事だと思いつつも。 
毎月15日の奉告参拝、お勧めいたします。     お誘い下さった永光寺さまに御礼を。

そして19日、その広島・永光寺 さまへ< 彼岸会法要 >のご縁にて。
前日から広島入りして、賑やかになごやかに 実にあたたかくご接待頂きました。 

ご聴聞のみなさまも、若坊守の父と知って下さっているからか ホーム感 漂うまなざしの中、仏縁のお時間を頂戴いたしました。
ご感想のひと言をお聞かせ頂いたご婦人 ・ ズッシリ重そうな小さいお子さんを抱えて座って下さったご婦人 ・ 何度も何度も大笑いの笑顔を見せていただいたおばあさま ・ 終始ムツカシイお顔ながら最後まで耳を傾けて下さっていた男性紳士・・・・・そして寺族のみなみなさま。

ありがとうございました。   

10日11日で島根往復。 修復を終えた本堂内陣の親鸞聖人御影軸を届ける旅。 12日から法要なのでそれまでに、と依頼されていました。
縦7尺4寸・横3尺6寸と、とても大きな御軸。 真向き の聖人絵像です。  これだけ大きな軸を厨子の中に納めるのですから、さぞかし大変な作業であろうと思っていました。  西蓮寺の本堂の厨子に納まっておられる御軸は、この御軸の半分位の大きさですから・・・。
しかも厨子の屋根の高さより、御軸縦寸法のほうが長いのですから 大変な作業どころか手品か魔法を使わないと・・・。



と思っていたら、なんと驚き!     厨子のお扉を開け正面からお掛けするのではないのです。

住職が裏にまわって、厳重に封印されていた厨子背面の板壁を ギギ~ っと開かれました。 
その板壁の最上部に打ってある釘に御軸を掛けられて、また ギギ~っと閉められる。    そして正面にまわってみると、なんと ちょうどいい高さに掛けられた聖人の御影軸が! 

『 ああ・・帰ってこられた・・。 』  と 合掌されるご住職と一緒に手を合わせました。   ご門徒さまもほとんどご存知ないはず、後ろ板壁を開けてお掛けする事・厨子に隠された想像よりはるかに大きな御軸である事。  そしてこの度の修復に際し、費用も抑えられるであろう見えるところだけのコンパクトな大きさに直すのではなく、代々が永くまもってこられた大きさそのものに直された ご住職のおこころを。       

何故 こういう形であるのか・このまま伝えていこうとされるのか・・・・いつかお話されるのはどうでしょう・・ご住職。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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