4月18日 海のお寺へ。 19日 山のお寺へ。
海のお寺は 須津・尊光寺さま。  山のお寺は 矢原・安楽寺さま。  両寺とも永代経法要のご縁を頂きました。

18日はとてもいいお天気、海は青く風も心地よく 。 お座の休憩中も座敷から庭に出て海を眺めますが、帰りにも海沿いを走って 堪能。  次の日19日は一日雨ながら葉々が洗われ美しく。   直に見るのもいいですが、座敷のガラス越しに見るのも 実に・・・。 

不思議なもので、変わらぬお話をするつもりで出向いても いつの間にか随分道のりが変わってしまっていました。
お天気のせいか、海と山の違いか、ご聴聞のお方々の違いか、それとも一晩たった私の違いか・・・・。
数年前から反省の為にボイスレコーダーに録音していますが、19日夜もそれを聞きながら京都へ走る車中、首をかしげます。     不思議なもんだなあ・・・。

春の石見は山菜豊富。 お昼にはとりどりの幸を頂き、午後席への元気を頂きました。

ご参拝・ご聴聞のみなさま、ご両寺さま。  誠にありがとうございました! 

『 糸 』、中島みゆきさん作詞作曲の唄( 1998年 )。  
メロディーはもちろんその詩の魅力から、jujuさん・福山雅治さんなど20人以上の方がカバーして唄っておられます。

《 縦の糸はあなた 横の糸はわたし 紡いだ布はいつか 誰かを暖めうるかも知れない 》 

< お経 > も縦糸と教わりました。     布を織り上げる時、まず必ず張るのが 縦糸。 これがしっかりしていなければ、いくら横糸を懸命に流し紡いでも バラバラになってしまう。   釈尊が説かれたお話は、時代がいかに変わろうと国が違おうと生きるもの全てのいのちにとって大事な教え、まさしく< 縦糸 >だ。 そう受け止められたお弟子方が < スートラ >=縦糸=『 経 』( 緯度経度というように経は縦の線 ) と名付けて、全てのいのちにこの教えが届く様にとの願いをもって、長い年月をかけて編纂されました。

生まれてから一日一日色んな方と出遇います。 色んな出来事と出遇います。 うれしい事もあれば、つらい事・悲しい事・悔しい事とさえ。 そして、色々なことを考えさせられます。  出遇いも受け止めも そのひとつひとつが横糸です。         長ければいいと言うわけではありませんが、幸いに長く生きさせてもらえば、長い織り物が出来上がっているでしょう。     その織り物を見せて頂きます。    

『 ああ、こんな風に織っておられるんだ。 』  『 こういう歩みもあったのか。 』 『 こんな事を言っておられた。 あんな姿も見せてもらっていた。 』  その織り物を見せて頂いて、なるほど と頷かせて頂く事は、そのひとの歩みが わたしの次の横糸の「 料 」となり、わたしのいのちに組み込まれ融け合う事です。    いのちを頂く・・ひとり生まれてひとり死んでいくという小さないのちではなく、すでに数限りないいのちが私の上にはたらいてある事を 気付かされる時でもあります。      これから出会うひとの いのち・ 出会ってあるのに気付いていない いのち・ 亡き人のいのちまで、わたしの中に融け合ってあります。  

数限りないいのち=< 無量壽 > といいます。 無量壽=< 阿弥陀 >といいます。

さて、わたしの布はさしづめ節糸ザックリ無地、といったところでしょうか。  どこかに錦を飾る事など無く、失敗だらけのゴツゴツした木綿の糸でザックリと。  しかし、『 それでも織っていけるぞ 』 『 案外味のあるものにもなるぞ 』 と色んな方が教えて下さいました。 実はケッコウ気に入ってるんです。        勉強にならなくても、それこそ 誰かを暖められたらいいのですが。

4月8日、西蓮寺 永代経法要。  ご参拝のみなさまと法縁の一日をご一緒させていただきました。    この大事な教え( 縦糸=経 )が、永く広く( 永代 )伝わらん事を。
ご講師は、益田・川本義昭師 ( 西楽寺 )  。
お昼の時間、ながく総代長を勤めて頂き、先ごろ退任されました前総代長・渡邉義弘さまへの感謝状 並 記念品の授与式を執り行いました。    深く感謝いたすところ、そして、どうか御身体をお大事に まだまだ色んなお話をお聞かせください。  まだまだ助けて頂く事ばかりです。   

よろしく お願いいたします!

2月28日、西蓮寺本堂にて 《 初参式 》。 
誕生一か月少々の 『 千紗子 』 ちゃん。 お母さんの玲子さんも、西蓮寺で初参式を受けて頂いています。父が導師でした。  そのお母さんも初めてのお参りは西蓮寺であった事でしょう。( わたしの姉ですから )  3代に渡っての参拝です。

この日、お父さんは群馬から、 身内も岡山・広島から駆け付けて慶びのお参りです。  
お勤め・ご法話・記念品授与・記念撮影のあと、皆で和やかにお食事。 実に楽しい法縁でした。 

名前に込められた願いが書かれたお便りを頂いていました。
<千>は、たくさんのひととの出会いや経験を通して 沢山の事を学べるように。  <紗>は良縁が出来(糸)、希少な存在として(少)生きていけるように。 
(子)は、それらの願いが最初から(一)最後まで(了)続きます様に・・・・・・・。     と。

まさしく出会いの世界に生まれ出てくれました。  ひとと出会い、出来事と出会う。  そのたびに、新しい自分と出会い続けていく事でもあります。 

《 日々誕生 》。  おめでとうございます!

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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