

8月31日、広島・廿日市市のお寺に 仕上がった掛け軸を持参し、納めてまいりました。
そして、瀬戸内海を見ながら 広島市へback。 昨年 娘が嫁いだお寺 『 永光寺 』へ。
この日に私が広島に行く事を お知りになり、 『 広島に来られるんだったら、是非とも 寄って頂かないと! 是非とも 夕食をご一緒しないと! 是非とも 泊って頂かないと! 』 ・・・との あたたかいお誘いがありまして。
軸を納めたお寺を飛んで出ると、車の中でスキップしながら 永光寺を目指します。 一階が多目的ホール、二階が本堂の素敵なお寺。
ご住職・坊守さまにお会いするのは 11月以来でしょうか・・しばらく庫裡で ビデオや写真を見ながら歓談し、さあ そろそろ行きましょうか! と。 ( 行きましょう、行きましょう! ) 若夫婦は京都にいますので、3人で。 多趣味でドッシリと落ち着かれたご住職、スポーテイーでお美しい坊守さま。 < さあ、呑むぞ! カッコイイ お店だなあ。 >と、ワクワクしているのがまる解りの くりくり坊主の私。 シッポがついていたら、ブンブン振っていたでしょう。
お互いのお寺の事・お互いの息子、娘の事・これから先の事から、昔の事まで 話は尽きません。
すっかりご馳走になってしまい、すっかり泊めて頂き・・・・ありがとうございました! 是非また ご馳走してください・・いや、違いました。 是非、今度は 私にご馳走させて下さい!
京都の街中、烏丸五条上がるあたりに 真宗仏光寺派本山・仏光寺があります。その門前に立つ 仏光寺派寺院 『 大善院 』。 修復を頼まれていた軸を持参、納めてまいりました。
とても素敵なご住職と坊守さまで、なんとお寺の敷地内・本堂の正面に ギャラリーがあるんです。
『 ギャラリー&カフェ おてらハウス 』。http://www.oterahouse.com/
個展・発表展・ミニコンサート・作品制作教室・・・・等々色んな活動をしておられます。
お二人とも 宗派の役まで持っておられるのに 実にパワフルです! 老若男女問わず、外国からの方々までワイワイ・・・・沢山のひとに お寺の土を踏んで貰うって、素晴らしい事です。 『 栗山さん。 以前写真で見せて頂いた お手持ちの色んな掛け軸、変わった軸装しておられた数々・・・どうですか? うちの < おてらハウス > で。 』
『 とても いい画だし、それを僧侶が表装してるっていうのが また いいんですよ! 』 ギャラリーの中です。 休館で 住職筆の紙芝居画?飾られてあります。 二階へ上がる階段。上がってみると・・。
そして 二階から下を覗くと
あたたかい空間です。 『 お声をかけていただけるとは、光栄な事です。 ・・・・・やっちゃいましょうか! 詳しい事はわからないんで、あれしろ・これしろって言ってくださいね。 』 やりそうな勢いです。 今日のところの話では 10月初めあたり。
決定ではありませんが 『 ずっと詰めておられなくても、作品を貸してる・・位に思ってもらってもいいですよ。気軽に。 』 なんて お言葉にも ドン と押されてお寺を後にしました。
そうそう、このお寺には 『 河童の手 』 と、寺宝 『 つちのこ 』のミイラもあります。 今日は特別に写真撮影の許可がおりました。 まあ、住職が 作ったモノですけどね(笑) ギャラリーに堂々と陳列してあるのが スゴイ!
以前 < あれこれ > に載せた(6月8日付) 柳の墨画。 こんな額装にいたしました。
銀泥の縁・銀蘭の裂地、文様柄は 波 。 ここ伏見のベランダから、川沿いで揺れる柳並木が見えます。酒蔵の黒い木壁の前で ユラユラと・・。 川面のさざ波をイメージしてみましたが どうでしょう。
< 柳 > と言えば < 幽霊 >。
『 幽霊って見た事ある? まだ ない? 』 ・・・今年の夏も子供がお参りしてくれている法事の場で、何度かお話しました。 『 日本の幽霊の 三大特徴って知ってる? 』 この話を始めると 子供たちは目をキラキラさせて 食いついてくれます。
『 そう、足がない! あと 2つ。 そう!手をこう ダラ~んとしてるね。 あんまり ガッツポーズで 「よっしゃ~!」って出てくる幽霊はいないねえ。 あとひとつ・・・・よくわかったねえ。 そう、髪の毛が長い。 ぴち~と パーマした幽霊もあんまり見ないよねえ。 』
髪の毛が長いのは、< 過去への悔い >の現れ。 後ろ髪を引かれています。
力なく ダラ~んとした手は、< 未来への不安 >。 この先どうなるか掴めず、力なく。
そして、< 現在 >。今 自分がどういう立場にあるかわからない。居場所・立場にしっかり足を付けて立つ事が出来ない。 過去へ悔いばかり、先の事は不安でしょうがない、今の自分の有り様さえわからない・・・・。
実はあの姿は 死んで出てくる幽霊ではなくて、今のわたし達の姿・・・『 あなた、こんな姿じゃありませんか? 』
と、仏さまの問いかけ。 言ってもしょうがないのに 思ってもしょうがないのに グチグチと引きずって、先の事には「どうせ・・」「どうでもいいや・・」と投げやりに力なく。それもこれも 生まれる前から とてもとても沢山の方々に願われ、支えられ続けて 今の自分がある事の大変さが見えない・わからないから・・・・。『 誰の世話にもなっとらん! わたしひとりが がんばっとるんだ。 』
そんなところに落ち込んでいる時はないですか? その時のあなたは、ひとから見ると こんな姿ですよ。・・・・幽霊です。 お~~恐・・。