『 三隅組・組講 』

 9月1日。 広島に泊めて頂いた翌朝、一路 西蓮寺を目指し 6時出発。
着いたら荷物を下ろし、9時から受け付けの 『 組講 』会場 < 淨圓寺 >へ向け出発。

 『 組講 』( そこう ) ・・・この近辺の浄土真宗本願寺派寺院( 25ヶ寺 )の集まりを ≪ 三隅組 ≫( みすみそ )と言います。 毎年 夏に住職・僧侶が集まり、講師を招き 一泊二日の勉強会を開いております。 その名前が 『 組講 』です。 ( 今年のご講師は 元龍谷大学学長・上山大俊先生です。 )  会場は各寺院持ち回り、何年かに一度回ってくるのですが 受ける寺院にとっては大変な行事です。

 

住職・ご門徒さまが一緒になり、講義会場の本堂はもちろん、境内・庫裡も 皆さんが気持ちよく学べるようにと整えられ、宿泊・お風呂の心配 昼食・朝食、そして 講師の先生を交えての夜の懇親会の準備・・・。

 この度受けられた 淨圓寺さま(益田市)。  今年に坊守さまが若くしてお亡くなりになったばかりです。
とてもとても大変であろうからと、来年会場予定の寺院のご住職が 一年早くうちが引き受けると申し出られたのですが ・・・・『 いえ、うちでやります。 有難うございます。 』 と。
 
 住職のお人柄もあってでしょう。 2日を通じて沢山の参加者。  気持ちよく講義を受けさせて頂きました。
夜の懇親会では 全てご門徒のみなさんお手作りによる 大変なご馳走が。  とても美味しく頂き、日付が変わるまでみんなして語らい合わせて頂きました。

 遅い時間になっても、何人ものご門徒の奥さま方がお世話して下さってありました。 そのうちの あるおばあさんと少しお話しました。
 『 大変なご馳走ですねえ。 どれもこれも とっても美味しいです。 これ全部 ここの台所でみなさんが作られたんですか? 』

 『 ええ、ええ。 そうですよ。  美味しいですか? それはよかった、みんなが喜びます。・・・うちの ご院家さん、よろしゅうお願いします・・。 かわいがってあげて下さい・・。』
            深深と頭を下げてさがっていかれました。

 おばあさんにとっては、我が子のような 大事なご住職なんですねえ・・。   むこうで話し込んでおられる 淨圓寺のご住職のところへ行きました。

 『 淨圓寺さん。 今、あるおばあさんから < うちのご院家さん、よろしゅうお願いします。 かわいがってあげて下さい。> って頼まれましたよ。  淨圓寺さんの方が 僕より年上なのにねえ。 ははは 』

 笑い話に装って お伝えしました。    淨圓寺さんも、 『 ホントかね! はっはっは~ 』 と笑いながら・・・・・・
            目の中に光るものが 見えてますよ、淨圓寺さん。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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