どど~ん!

横幅70cmの立派な仏さま。 < 説法印 >を結びジッと見つめる御眼差し。

『 ちょっと イタズラしたから来てみて。 』 と京都の ある老僧に呼ばれて軸装させて頂いたのが、2年位前でしたでしょうか?   今日、そのお寺に呼ばれ久々にそのお姿にお会いいたしました。   決して画の専門でない老僧の画に妙な( 失礼 )迫力が。    『 好きにアソンでみてくれ。 』 との事でしたので、チベット風に装しました。

 今日も 新しい< イタズラ >を お預かりしました。  『 これも 好きにアソンでくれ。 』 と・・・・・若々しいですよ、ご老僧。

 

 今日も台風の影響で一日中雨。  四国・岡山・鳥取とゆっくり這い上がり、紀伊半島などで大雨による災害が・・・・お亡くなりになった方も・・。

日照り続きの時には 『 台風でも来て、どっさり雨が降らんと稲がもたん・・。』 と言う声を聞いた事があります。
あまりに暑い日が続いて 『 台風でも来て、この暑さを吹き飛ばしてくれんと・・。』 と言う声を聞いた事があります。                   来そうだった台風が逸れて 『 幸いこっちは来んで 助かった。 』 と言う声を聞いた事があります。・・こっちに来なくても直撃された遠くのひとが泣いている時に。

この大荒れの海で 4人のひとがサーフィンをしておられました。 台風の波を待っておられたんでしょう。
    隣におられた海に生きておられるおじさんが ポツリ・・『 海の恐ろしさを知らんけえのお・・。 』

お寺の本堂の軒先に、直径20cmばかりの大きな 蜂の巣。 この雨の中羽を濡らしながらしきりに出たり入ったり。
 そして、何が降ろうが吹こうが 黙ってひたすら立ち続けている西蓮寺で最も長老の樹 < モッコク >。       





   今日一日、いろんなものを見ながら 頭を巡った事。
・・・・これぞ 取り留めのない < つぶやき > ですね。        

 9月1日。 広島に泊めて頂いた翌朝、一路 西蓮寺を目指し 6時出発。
着いたら荷物を下ろし、9時から受け付けの 『 組講 』会場 < 淨圓寺 >へ向け出発。

 『 組講 』( そこう ) ・・・この近辺の浄土真宗本願寺派寺院( 25ヶ寺 )の集まりを ≪ 三隅組 ≫( みすみそ )と言います。 毎年 夏に住職・僧侶が集まり、講師を招き 一泊二日の勉強会を開いております。 その名前が 『 組講 』です。 ( 今年のご講師は 元龍谷大学学長・上山大俊先生です。 )  会場は各寺院持ち回り、何年かに一度回ってくるのですが 受ける寺院にとっては大変な行事です。

 

住職・ご門徒さまが一緒になり、講義会場の本堂はもちろん、境内・庫裡も 皆さんが気持ちよく学べるようにと整えられ、宿泊・お風呂の心配 昼食・朝食、そして 講師の先生を交えての夜の懇親会の準備・・・。

 この度受けられた 淨圓寺さま(益田市)。  今年に坊守さまが若くしてお亡くなりになったばかりです。
とてもとても大変であろうからと、来年会場予定の寺院のご住職が 一年早くうちが引き受けると申し出られたのですが ・・・・『 いえ、うちでやります。 有難うございます。 』 と。
 
 住職のお人柄もあってでしょう。 2日を通じて沢山の参加者。  気持ちよく講義を受けさせて頂きました。
夜の懇親会では 全てご門徒のみなさんお手作りによる 大変なご馳走が。  とても美味しく頂き、日付が変わるまでみんなして語らい合わせて頂きました。

 遅い時間になっても、何人ものご門徒の奥さま方がお世話して下さってありました。 そのうちの あるおばあさんと少しお話しました。
 『 大変なご馳走ですねえ。 どれもこれも とっても美味しいです。 これ全部 ここの台所でみなさんが作られたんですか? 』

 『 ええ、ええ。 そうですよ。  美味しいですか? それはよかった、みんなが喜びます。・・・うちの ご院家さん、よろしゅうお願いします・・。 かわいがってあげて下さい・・。』
            深深と頭を下げてさがっていかれました。

 おばあさんにとっては、我が子のような 大事なご住職なんですねえ・・。   むこうで話し込んでおられる 淨圓寺のご住職のところへ行きました。

 『 淨圓寺さん。 今、あるおばあさんから < うちのご院家さん、よろしゅうお願いします。 かわいがってあげて下さい。> って頼まれましたよ。  淨圓寺さんの方が 僕より年上なのにねえ。 ははは 』

 笑い話に装って お伝えしました。    淨圓寺さんも、 『 ホントかね! はっはっは~ 』 と笑いながら・・・・・・
            目の中に光るものが 見えてますよ、淨圓寺さん。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

Copyright © 2010 Sairen-Ji Temple. All rights reserved.