22日、西蓮寺彼岸法座。
20日午後帰山して、一日半で掃除・準備予定。   そんな中、21日 近くの集落のおばあさんの葬儀に。
西蓮寺のご門徒さまではありませんが、法座によくよくお参りして頂いておりました。
  92歳。  『 おばあさん。耳が遠くなったって聞いたけど、いつもそんな後ろに座ってて お話が聞こえんさるかね? 』      『 はあ? はあ・・・ありがとうございます。 』

 ニコニコ笑っておられましたが、ほとんど聞こえておられなかったとの事。 それでも、お参りを楽しみにして家を出ておられたとの事。

   そこに身をおく事で 耳で聞くのではなく、身体全身で聴聞するという事を教えて頂いておりました。

 この度も遠近からのご参詣、ありがとうございました。

こうして写真を見ると毎法座同じ場面にも見えますが、全てたった一度の場面です。
   < 同じようにある > 事は、本当は稀有な尊い事です。

 法座が終わって慌ただしく片づけて、車を走らせ一路京都へ。
23日、神戸市・西区の光源寺 < 秋季讃仏会法要 > のご縁。
  宮里住職とは、平成元年の伝道院でのお出会い以来、親しくお付き合い・ご指導頂いております。
お話させていただきやすい穏やかな本堂の空気は、きっと普段の宮里さん・坊守さま、そして哲人くん (跡取り息子さん) の丁寧なご教化が・・・。
    沢山の方々と法縁をご一緒させて頂きました。

 そして、男3人で食事に。   僧侶の親子が、熱く仏法を語る姿を羨ましく眺めながら 美味しく杯を傾けておりました。       ご馳走になりました。     とてもいい時間を有難うございました。

 『 数えてみたら、100枚はありましたよ。 』
          『 ひ・・100枚!? 』

京都・北区の順照寺。 以前からお世話になっているお寺さま。
数年に一度 ≪ 障子張替え ≫ を依頼されておりますが、その度に 
   『 やりますけど、剥がして綺麗に拭いておいてくださいね。 張るのはガンバって張りますけど。 』
と我がままを言っております。  なにせ数が多いので、一日で済まそうとモクロム私は・・。

 前回は60枚位だったと思い、『 朝いちからやれば、午後9時位に終わるかな・・ 』と思いながら行ってみれば、
100枚!! ・・・立ちくらみ・・。
しかし、これだけの量 家族総出で綺麗にされたんだから・・と思い、早速紙取りをはじめましたが、すぐに気づきました。        『 紙が足りるはずがない・・・60M巻きでは到底足りない。  どうする? 』

 作業しながらあれこれ思案し、無理を押してでもこれしかない! ・・と、なじみの表具材料屋に電話。
『 紙ください! すぐ持ってきて。 今日?  だから すぐ!』
    『 いや、伏見じゃなくて北区のお寺。 えっ、時間がない? 場所が・・ナビがない? あ~もう、頼みますよ!  事件は現場で起きてるんだ! 』

 忙しさに気がせき、何言ってるか分らないのに、偉いもんです。 2時間後には届けて下さいました。
     ホントにありがとう。

それにしても、このままでは今日中には終わらない。  明日は自宅で作業しないと明後日からは島根・・。
  朝までやっても終わらんだろうし・・・・。 と思っていたら なんと午後から ≪ 助っ人 ≫が。

 『 この子ら、なんか手伝うことあるかな? 』   『 ありますあります。 紙取り。 』  住職の次男の< ノリ君 >・その友人の< チヒロくん >に< タカくん >。 それぞれ折角の休日なのに、晩御飯も後回しにして 10時半まで大汗かいて手伝ってくれました。      時間が経つうちにドンドン上手になっていきます。

 『 いや~ホントに助かるよお。  どんどん上手くなってくるねえ。 』
    『 いえいえ、まだまだです。 師匠の速さには敵いません! 』   ・・・『 師匠・・ははは。 』
 夜にはお参りを終えた住職も手伝いに出て下さり、10時半をもって終了。
 朝は、まさか今日中に終えられるとは思いませんでした。

ホントにホントに 君達のお蔭です。  3人揃って伏見に来てくれたら一杯奢るっていうのは、冗談ではないんで来てね。    苦労話でやりましょう!      
                           気持ちのいい出会いでした、ありがとう!

 8日・9日と益田市・明顕寺さまの ≪ 仏教婦人会巡回法座 ≫ のご縁を頂きました。
お寺ではなく、二日で3ヶ所の会場での法座です。
教堂であったり、集会所であったり・・。

 それぞれに心をこめたお荘厳を拝見いたしました。
仏壇のない集会所には、ご住職が本尊掛け軸を持参掛念されます。

 今回はテーマを頂いておりました。 < お荘厳・作法・・そのはじまりと謂れ等 >        こだわらず、話したい事を話して下さい・・との事でした。

 事前にみなさんからご質問を頂いておりましたが、途中 『 さて、何かお聞きになりたい事はございますか? 』
      と、言ってみても どこでも中々手をあげる方は・・・。

 『 演台に立っていたら、お話しにくいんでしょうねえ。  ・・・・いっぺん、ここに座ってみましょうか? 』
            と、みなさんのまん前に座ってみると、笑いながら 『 じゃ、ひとついいですか? 』
    『 こんな事、聞いていいもんかどうか・・。 気になってたんですけど。 』
         『 お通夜に行く時なんですけど・・。』

 沢山のご質問をいただきました。  高くて遠いところから話すのでなく、同じ場所で、しかもすぐ近くに座る・・・という事の大事さを あらためて感じました。   なごやかになごやかに≪ 法座 ≫が進んでいきます。

 わたしの学びでもあります。   ありがとうございました。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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