以前からの知人、韓国の画家 《 朴 善花 》 ( パク・ソナ )さんの墨画。
高山地方のある神社に納めた画の< 原画 >軸装の依頼。  神社に納めたものは金箔上に墨で描いたとの事でしたが、これは シッカリした厚手の和紙に描かれてあります。   両手を広げるほどのかなりの大きさ。

寺院の装飾にも龍はよく描かれてあったり彫られてあったりしますが 、神社にある龍は意味合いが少し違うかと。  神社、特に稲作中心の地方の神社は 豊作を 《 祈る 》 場所との認識があるのですが、そうなると、< 水 >・< 雨 > の象徴 ( つかさどる? ) としての 龍 が大事にされている様に思います。

仏教では、仏法を讃え ・護るものとしてある・・・・・・と思います。    

それにしても、この夏の暑さと大雨の被害・・。

人間の思いどおりにはなりません ・・・・自然 も 。

『 予約の取れない人気のお店で、さっき キャンセルでも入っていないかと ダメモトで電話したら
なんと!   2時間だけなら座れるそうです。   行きますか? 』

動かないホームページを元に戻し助けてくれた 徳山くん。 
お礼にと、四条で待ち合わせ。  あのあたりのお店には不案内なので、行き場所はおまかせしていました。
お洒落で情報通の彼なら、きっと 楽しいであろうと。

急きょの行き先変更で、ふたりして 夕方の街を テクテク歩きます。

『 一度 行ってみたかったんです、まだ 行った事ないんですよ。 』 

『 ぼくと同い年くらいの若い料理人で・・・ 』    

『 《 食堂 おがわ 》 ってお店です。 検索で、食堂って入れると 一番にあがってきますよ。
・・・ いや、ホントですって! 』 

歩きながら、色々想像を膨らませてくれる  彼。     やがて、どんどん細い路地に入って行きます。

古い木造家の白い暖簾をくぐり、ガラガラっと 戸をあけて店内に。

料理場を囲む 10席ばかりのカウンター席 ( のみ ) 。   アンチックな調度品。

金属製の箸おき。 なにげなく ひっくり返してみると、
お名前が。

それで、美味しかったのかって? 

それはそれは。  ふたりして顔を見合せ 頷きあいながら ゆっくり時間をかみしめました。

年 に何回か、彼について行きたいものです。  おじさん を よろしくお願いします。

今宵、綺麗なお月さまが。

《 月影の いたらぬ里は なけれども
眺むるひとの こころにぞ すむ 》    古歌 伝・法然詠



歩きにくい暗い夜道を静かに照らしてくれる < 月光 > 。        今は電気の明かりが明るすぎるので、その有り難さを思う事が少なくなったでしょうか。

子供の頃は真っ暗な夜道がありました。   誰にでも隔てなく照らす月光。 

ひとによっては下を見て、ただ歩くだけの道。  月が出ている事さえ気にも止めません。
『 ほら、きれいなお月さまだよ。 』  と、指差すひとに促されて見上げるひとにだけ お月さまは< ある >のでしょう。

歩きにくいこの道を <夜道>と喩えるなら、お月さまは何でしょう?

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

Copyright © 2010 Sairen-Ji Temple. All rights reserved.