《 月光 》。

今宵、綺麗なお月さまが。

《 月影の いたらぬ里は なけれども
眺むるひとの こころにぞ すむ 》    古歌 伝・法然詠



歩きにくい暗い夜道を静かに照らしてくれる < 月光 > 。        今は電気の明かりが明るすぎるので、その有り難さを思う事が少なくなったでしょうか。

子供の頃は真っ暗な夜道がありました。   誰にでも隔てなく照らす月光。 

ひとによっては下を見て、ただ歩くだけの道。  月が出ている事さえ気にも止めません。
『 ほら、きれいなお月さまだよ。 』  と、指差すひとに促されて見上げるひとにだけ お月さまは< ある >のでしょう。

歩きにくいこの道を <夜道>と喩えるなら、お月さまは何でしょう?

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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