彼岸が過ぎ、すぐ4月。 4月8日の永代経法要の案内状を作成。文章書き上げ封筒に入れ表書きして、手配りして下さる総代さんの集落ごとにまとめて、と。遠方の門徒さまご縁のお方に郵送 するのが20通ばかり、そういえば、母が切手を沢山買っておいたので使ってくれと言っていたなあ。  

『 なんじゃ、こりゃ!?!? 』 
『 何って、切手。 』 
『 いやいや、これは使えんだろう。』 
『 なしてね。』 
『 いや・・これ。漫画で。・・キティちゃんやんか。お寺の案内には使えんで。』
『 なしてね。切手じゃろう。』 
『 いやいや。あなたわざわざコレを選んで買ったんか? 普通のでええのに。いや、普通 
のがええのに! ・・しかもあんたコレ、ハートの形。住職頭おかしくなったと思われる
で!』
『 何でもいいですかって聞かれたから、何でもいいですって。細かい事を言うねえ。
誰も見りゃせんよ。』 
『 いや、見るよ! ハートは見るよ! いったい何枚買ったん? え?ひ、百枚!! 』
『 あんたがいる思うて。 ええから使いんさい。 女のひとにハート貼ったらええ。 』
『 ああ、もう分かった分かった。 ・・はぁ~・・ 』

女の方にハート貼ってみました。・・・かえっておかしくなりました。 しかし、男のひとにはもっとおかしくなるかと思い、男のひとには丸いのを貼ってみました。 ・・・数枚、あれやこれや考えながら貼るうちに訳が分からなくなってきました。

住職。 頭がおかしくなった訳ではありません。
せめて。 せめて、お寺からの「ラブレター」とお思いください。

ご参拝、お待ち申し上げております。 (うっすら涙)

 

本山で勤修されている伝灯奉告法要に参拝。三隅組で募り住職10数名とご門徒さま80名、バス2台で3月14日早朝6時に出発。午後1時には京都に着き、2時からの法要に会いました。

西連寺からは私と姉と弟の3人がお参りを。小さい頃は、いつも一緒にいる事を当たり前とも思わぬ程当たり前に過ごしていた姉弟 も、歳を重ねると中々出会う事すら少なくなってしまっています。   おそらく揃って参拝など、今回のように強い縁がないと出来ないかと思い声を掛けたところ、二人とも仕事を休んで一緒してくれました。  それぞれに思うところあってくれたんだと思います。  次の日は大谷本廟参拝もさせていただき、四国に渡り讃岐の庄松同行ゆかりのお寺 などを参拝して帰ったのは16日19時過ぎでしたでしょうか。

本山での凛としたお勤めに会えた事はもちろんですが、 同じものを見て聞いた2泊3日の時間は大事な時間として、ずっと残っている事と思います。 

しばらく表装仕事の話題ありませんでしたが、ずっと作業いたしております。
色々な方と出会わせて頂きながら。 

昨年出会いを頂いた女性画家、不思議な日本画。 随分と時間をかけて裂地を悩まれた末、思い切った裂地を選ばれました。 バリ島の裂地です。 大江和上の「 自然法爾 」を額装に。 西連寺にも来講頂いた先生です。わたしは生まれたばかりで記憶にありませんが。      浅田勧学の書も額装に。 額装にしそうな横書ですが、軸装に。 これなど軸にされた方はまずおられないでしょう、横寸法4尺(120㎝)になりました。 堂々たる一幅になりました、王義之書拓本。
三十六歌仙二曲屏風。土台・紙番から作るので中々の手間仕事。

修復仕事も。 良如上人御影。 復元織裂地を使用して横幅をゆったりとして、とのご依頼でした。

これは古い時代の軸、実如上人裏書きのある親鸞聖人御影。 何度も修復されてきた御軸。修復途中、以前の修復師の仕事を見せて頂きながら作業させて頂きました。 お顔も見た事無くとも、これも「お出会い」。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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