京都 祇園・八坂神社前、四条通りに面した <俵屋画廊>。  主・松本顕龍氏 (写真左) 。

 夕方、訪ねて行きました。  若きアーテイスト・徳山君と村上君の二人を紹介がてら お仕事の話もありましたので。  コーヒーの美味しい一階の喫茶店を見ながら 階段を上がり 画廊のドアを開け    『 こんにちは~、栗山です。 』     奥の方から 『 おお~いらっしゃい。 』
 座るより前に 一升瓶をぶらさげて来られて、黙って 金つぎしてある湯のみに ナミナミと注いで下さり、 
  『ほい。』

 いつもこんな感じで・・。  なんて 素敵な 画廊なんでしょう。
最初はビックリしたもんですが、他では まあ 考えられないほど 素敵です。     
 松本氏の古くからの知人友人でしょう、ふら~と入って来られる方も ( これがそうそうたるかたがたで ) いつの間にか 座って 呑んでおられます。        その皆さんのお話に耳を傾けるのが これまた 楽しい学びです。
  この <親鸞聖人像>の軸装は 栗山がさせて頂いたものです。 渋いでしょう?
 滋賀県の真宗寺院ご住職でもある 版画家の方の作品です。  <七高僧>や<十大弟子>も 版画ならではの味わいがあります。     そういえば 確か、 松本氏も真宗の僧籍をお持ちのはず ( 間違っていたら すみません )。 今日も 大変 ご馳走になってしまいました。
         ありがとうございました。    また お邪魔させて下さい。

 

  大きさ・裂地等 これと全く同じ <二曲屏風> を作って下さいとの ご依頼がありました。
 春から 大きな行事があるので、同じ屏風があると 色々に使い勝手がいいと・・・そう、本山・本願寺です。
写真は、<何とかの間>とかがある <書院>で撮影してます。

 同じ裂地、手に入るか?   屏風金具も 透かしが入っててカッコイイが・・大きさも、少し大きく別誂え風だが・・栗山坊主、大丈夫か?

聡明な方々のご心配の声が聞こえて参ります。         大丈夫です!

 なにせ、この現物を 平成14年に納めたのは わたしですから。   前門様の葬儀に との事だったと思います。
あまり日にちもなく、かと言って 来賓の方々の目にふれるし、ご苦労くだされた前門様の大事な儀式に 出来合いの物を 使用したくなく・・そうだ、栗山というのがいた。      という感じでしたでしょうか? ( いや 想像ですが )

 何にせよ、お声をかけて頂けるというのは 嬉しい事です。  ご本山から という訳でなく、何方からであっても 頭の中に 名前が浮かべて頂けるという事が。   特に 『 困ったなあ どうしよう ・・そうだ 栗山に 』
 なんていう <困った時の栗山> みたいなのは、ワクワクしますね。
大してお役に立てなくても もう 全力を尽くしちゃいます!

 もちろん この度の事は <困った時の>ではありません。 法要予定や 人の動線を考えられて、以前から話し合われた上での ご依頼です。
 
現物確認に呼ばれて、書院で この写真を撮り、寸法をはかりながら 用務のおじさんと お話しました。
    『 いやあ 他にも屏風は幾つもあるけど、この 二つが使い勝手がいいんよ。 軽いし、品があるし。 』
    『 そうですか? 実際に運んだり 仕舞ったりされてる おじさんに言って頂けるのが うれしいですねえ。 』
    『 いや、お世辞じゃないよ。 』
    『 いや、私も 私も。 』    ・・・・・・はっはっはっは~。   なんて。

 お坊さんでなく、表具屋として行ってるもんで とっても ざっくばらんで、いい感じ。

この日は、普段行かない 裏を通って歩きましたが、衣や制服を着た職員でなく 作業服姿の何人かのおじさん・おばさんと出会いました。   当然の事ですが、<裏方>さん方がおられるからこそ 大きな法要も 表の美しさもあるんだという事を 思いました。

 その裏方さん方と、井戸端で話す様に 相談事をしておられる女性職員を 横目で見ながら < そうだよなあ。こういうひとも 居て貰わないと 物事うまく前に進まないよなあ・・ > と思いつつ 帰路につきました。

 『 雑巾はえらい。 自分はボロボロになって汚れながら 相手を きれいにする。 』
なんて言葉を思い浮かべた夜でした。

 以前 言っておりました様に、薪で沸かすお風呂は 気持ちがいいもんで 『 ああ~いいお湯だった 』 などと 声を出しながら タオルで顔を拭き、頭を拭き、身体を拭き・・・ふと タオルを見ると 何か字が 書いてあります。
  < S  下用 >

 『 ・・・下用? 』  そこらに積んであった中からの一枚でしたが、下用?
トイレ用のタオルは 別にたたんであるはずだし、下とは?
身体の上半身を拭くのと 下半身を拭くのとを別々に使い分けるアラブの石油王の様な ( 知りませんが ) 人間は うちには住んでいないし・・・・。 なにより わざわざ <下用>などと書くような 母でもないし、家内でもないし。   下とはどこ?  どこを拭いてたんだ?            しかも <S > とは何?     まさか スペシャル? と~ても下用って事?
    相当・の頭記号?   相当の下用って事?     まあ、洗ってたたんであったんだから いいか。

 と その事を忘れ 数時間して布団に入りました。  が。  布団の中で 頭をよぎります。
     『 今日のわたしは 下用で拭かれた男・・・ 』

 だれか この 心の弱さを拭きとるタオルを 貸してください。    ちゃんちゃん。」

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

Copyright © 2010 Sairen-Ji Temple. All rights reserved.