

大きさ・裂地等 これと全く同じ <二曲屏風> を作って下さいとの ご依頼がありました。
春から 大きな行事があるので、同じ屏風があると 色々に使い勝手がいいと・・・そう、本山・本願寺です。
写真は、<何とかの間>とかがある <書院>で撮影してます。
同じ裂地、手に入るか? 屏風金具も 透かしが入っててカッコイイが・・大きさも、少し大きく別誂え風だが・・栗山坊主、大丈夫か?
聡明な方々のご心配の声が聞こえて参ります。 大丈夫です!
なにせ、この現物を 平成14年に納めたのは わたしですから。 前門様の葬儀に との事だったと思います。
あまり日にちもなく、かと言って 来賓の方々の目にふれるし、ご苦労くだされた前門様の大事な儀式に 出来合いの物を 使用したくなく・・そうだ、栗山というのがいた。 という感じでしたでしょうか? ( いや 想像ですが )
何にせよ、お声をかけて頂けるというのは 嬉しい事です。 ご本山から という訳でなく、何方からであっても 頭の中に 名前が浮かべて頂けるという事が。 特に 『 困ったなあ どうしよう ・・そうだ 栗山に 』
なんていう <困った時の栗山> みたいなのは、ワクワクしますね。
大してお役に立てなくても もう 全力を尽くしちゃいます!
もちろん この度の事は <困った時の>ではありません。 法要予定や 人の動線を考えられて、以前から話し合われた上での ご依頼です。
現物確認に呼ばれて、書院で この写真を撮り、寸法をはかりながら 用務のおじさんと お話しました。
『 いやあ 他にも屏風は幾つもあるけど、この 二つが使い勝手がいいんよ。 軽いし、品があるし。 』
『 そうですか? 実際に運んだり 仕舞ったりされてる おじさんに言って頂けるのが うれしいですねえ。 』
『 いや、お世辞じゃないよ。 』
『 いや、私も 私も。 』 ・・・・・・はっはっはっは~。 なんて。
お坊さんでなく、表具屋として行ってるもんで とっても ざっくばらんで、いい感じ。
この日は、普段行かない 裏を通って歩きましたが、衣や制服を着た職員でなく 作業服姿の何人かのおじさん・おばさんと出会いました。 当然の事ですが、<裏方>さん方がおられるからこそ 大きな法要も 表の美しさもあるんだという事を 思いました。
その裏方さん方と、井戸端で話す様に 相談事をしておられる女性職員を 横目で見ながら < そうだよなあ。こういうひとも 居て貰わないと 物事うまく前に進まないよなあ・・ > と思いつつ 帰路につきました。
『 雑巾はえらい。 自分はボロボロになって汚れながら 相手を きれいにする。 』
なんて言葉を思い浮かべた夜でした。
以前 言っておりました様に、薪で沸かすお風呂は 気持ちがいいもんで 『 ああ~いいお湯だった 』 などと 声を出しながら タオルで顔を拭き、頭を拭き、身体を拭き・・・ふと タオルを見ると 何か字が 書いてあります。
< S 下用 >
『 ・・・下用? 』 そこらに積んであった中からの一枚でしたが、下用?
トイレ用のタオルは 別にたたんであるはずだし、下とは?
身体の上半身を拭くのと 下半身を拭くのとを別々に使い分けるアラブの石油王の様な ( 知りませんが ) 人間は うちには住んでいないし・・・・。 なにより わざわざ <下用>などと書くような 母でもないし、家内でもないし。 下とはどこ? どこを拭いてたんだ? しかも <S > とは何? まさか スペシャル? と~ても下用って事?
相当・の頭記号? 相当の下用って事? まあ、洗ってたたんであったんだから いいか。
と その事を忘れ 数時間して布団に入りました。 が。 布団の中で 頭をよぎります。
『 今日のわたしは 下用で拭かれた男・・・ 』
だれか この 心の弱さを拭きとるタオルを 貸してください。 ちゃんちゃん。」
終わりました、長い4日間が。
今日は、<西の谷>の 2軒のご門徒さんの報恩講参りでした。 11日から今日まで 4日間も続いて法務がありました。 それが なにか?・・・と言われるでしょうが、西蓮寺では 忙しい日々に入ります。 ちなみに もう 2月は、お参り予定ありません。 つぎは 3月21日の お寺での<彼岸会法座>です。 都会の友人のお坊さん、読んでたら びっくりしつつ心配もしてくれてるでしょうねえ。 ははは いや、羨ましいですかね? かわりたい? たまには いいでしょうが、ずっととなると大変かもよ。
なにせ しばらく お仏飯のお供えと 掃除の日々であります。
晩御飯、母が湯豆腐を作ってくれました。 食べてると 『 ん~? 』
なんか 変。 まずい。 くさい。 あぶない・・と本能がささやきます。
『 おいおい お母さん。 この (ふ) 。腐ってないか? 』
『 なに言うんかね。 (ふ) なんか腐るもんかね。 』
『 いやいや、恐ろしく 古いんじゃないか? 』
『 少し 古いは古いかも知れんが 大丈夫。 』 ( キッパリ )
『 いやいや いやいや。 その自信はどこからくるか知らんが、これは だめだ。 だめだめ。 』
『 じゃあ あんた 食べんさんな。 最近の若い者は日にちが きれたきれたって 大騒ぎして。 たいそうな。 もったいない。 』
『 いやいや いやいや 。 俺も大抵 食べるけど これは・・・・・・』
もう やめました。 勿体ない人間になりました。 (少涙)
食べ物を 特に大事にしてくれるのは良いのですが、 冷蔵庫は< 永遠保蔵庫 > と思っているし、少々匂っても 火を入れれば 大丈夫と信じているし・・・私もここで この方に育てられたので、大抵 大丈夫なんですが。
たまに 私の本能の 想像を超えるものが 出てくるもので、驚きます。
いや、一か月以上 お参りがないから 危険な生活に入りますって事では 決して、ありません。
大丈夫です。 たまたま 今日、その日だったもので。
ちなみに この文は、母の<勇気>と<強さ>を褒めてるつもりです。 あしからず。