ある家に とある用事があって行きました。
可愛らしい犬 ( 柴犬? ) がジッとこちらを見つめています。
家の方が出て来られると、私に向けて急に吠え始めました。    コラ コラ。
   『 すみませんねえ、ウルサイ犬で・・。 』
   『 いえいえ、いい番犬になりましたねえ。 』

と言ったとたん、 『 痛ったあっ~! 』 

 ジャンプして太ももの後ろを ガブリ!   か・・かまれたあ~!

何が気に食わなかったんでしょう・・。   大抵の犬に気に入られてきたんですが・・何故 彼 (彼女?) は・・。

聞いてみたい。  わたしの何が気に入らないのか。  決して恨みませんから 話してみたい・・・。
    
     やっぱり この坊主は、こころの底が良くないのかい?  
                       

行って良かったです、療養中の同級生への面会。

又 少し痩せて見えましたが、わたしをすぐ分かってくれました。    30分ばかりの間 ずっと泣き続けていましたが、以前と違って嬉しそうな涙と感じました。    9年間一クラスだった30人の同級生の名前を ひとりひとりゆっくり挙げると、頷いてくれていました。

『 また、誰か会いに来るかもしれんけど 来てもええか? 』 と聞いた時だけ小さな声を出してくれました。

  ・・・『 来てもええけど、・・・来てくれんでも大丈夫、僕は・・。』

 そうか・・。 まあ、そう言うなや お前。      昔から 誰とも口喧嘩した事も無いお前に 泣きながら そう言われてもなあ・・。

今年もあと10日ほどとなりました。寒さも本格的になってきました。    なぜか3時位に目が覚め眠れません。  山のお寺はそろそろ夜明けを迎えます。
             どうも今日のある予定が気になっているんでしょう。

 幼馴染の友人に会いに行きます。    心身不調で回復のため、療養施設に入所しています。 小学校の6年間、ほぼ毎日3km半の道のりを ふたりで往復しました。  中学校は自転車で並んで行き来しました。  同じバスケ部で走り、音楽もテレビも同じものを見聞きしていました。  別々の高校に通い始めると 出会って話す機会が少なくなってきました。

 社会に出てからは 滅多に出会わなくなり、気づけば数年前から体調を崩していました。
前回、自宅療養中に会いに行った時 あまり喋ることもせず、ただ泣くんです。    会えて嬉しいと泣いている様には見えない涙に、それから足が遠のいていました。

 同級生の女性の発案にて、有志の者で 彼に年末のプレゼントをする事になりました。
この度 この里に帰ったわたしが、持って会いに行って来ます。     

たぶん、気になって眠れないんでしょう。   たぶん。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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