先日立ち寄った < 石州和紙会館 > で求めた < 手漉き・インクジェット用和紙 >。
家庭用プリンターで使用できるA4サイズです。  なかなか和紙の風合いのあるものが無かったのですが ( あっても ぶ厚すぎるとか )、これは実に良い感じです。 楮のものと、それより薄い三椏のものを買いました。   ・・・・一枚・420円・・・た・高い。


和紙特有の<耳>もあり、さてさてどう刷り上がるか ・・・試してみました。

 ほう・・いいですねえ。

さて、ここからが本番。  裏打ちです。          霧を吹いて、水分の多い糊を引いた裏打ち紙を叩き込む
と インクが散って目も当てられない状態になるはずですが・・やってみましょう。 やってみなけりゃ解らない!

 おお!

ほとんど散らぬではないですか。  と言う事は、 < 掛け軸 > になるという事です。正式な方法での < 軸 > に。   もちろん水分を使わない < 機械表装 > には全く問題ないですし、額装は言わずもがな。  洋紙のようにツルッとしていなくて、和紙独特のふんわり・ザラっとした刷りモノが 正式な軸に成りえるわけです。
おそらく レーザープリンターなら 色散りは全くないでしょう。  三椏紙がいいですねえ。  この薄さのものは中々ありませんでした。   最初の本紙が薄くないと、裏打ち紙を重ねていった時、巻き下し出来ないシロモノになりますから。

 ・・ちなみに これに使った画像は 我が家に今掛けてある 珉君の画の一部分をデジカメで撮ったものです。
ゴメンね、珉君。 勝手に < お試し > に撮ってしまいました。

 ああ・・でも、どう?

今度 個展するとしたら、この和紙に 作品の一部分を刷ってプレゼントするっていうのは。
もちろん 全ての方には無理でしょうが・・・・たとえば・・。

帰京する途中で地元・三隅町にある < 石州和紙会館 >に立ち寄りました。
今日の朝刊に < ブータン展 >開催中との記事があったもので。

 1987年から三隅町とブータンの交流があるには知っていました。 何人もの方が < 和紙漉き >を学びに来られ滞在されていました。 三隅の手漉き和紙職人もブータンに出向き、技の伝授に力を注いでおられます。
                      産業の少ないブータンに、楮・三椏に近い植物があり 和紙?漉きの可能性を 国が感じられての事でしょう。

 
ブータンで漉かれた紙も数種類ありました。 目にとまるのは チベット仏教で馴染みのタンカです。日本の掛け軸の源流ですね。 裏が和紙でなく、裂地です。
 
これなんか、いいものですよ。( 下写真ですよ )   ビックリしました。 古いものですねえ。 アップも撮影。

経本やお弁当箱、もちろん 衣装もあります。 沢山の方に見て頂きたいですが、島根は ちと、遠いですか・・。

そういえば昨年 国王が訪日の際、東京での晩餐会に三隅町の代表者と和紙職人が 国王からの招待を受けて出席されたそうです。   報道のように < しあわせの国 >かどうかはよく知りませんが、報道はされない事から大事にされているものを感じました。

 昨年の今日は雪かきから始まったと 思いだしつつ迎えた16日。
雪も霜も見えない 穏やかな日です。 

 30人という思いもよらぬ 沢山のご参詣。   お話の為用意したプリントは足らないし、ご飯は炊き足すしと 嬉しい騒ぎ・・。 お昼のお斎も賑やかに < けんちん汁 >。

 この度は 殊の外 美味しかったです。

法話の間休憩では 温かい < ショウガ湯 >と 持ってきて頂いたお饅頭に お供えにと山口から送って頂いた< ウイロウ > 湯気の中に話も弾みます。 写真を見ていて気づきましたが、西蓮寺には初めてというお友達を 2人もお誘い・お連れ頂いた ヨウコさんが写っていませんねえ・・ せっかくのお美しいお姿が。     すみません < ヨウコ>さん!   ありがとうございました。   方々にとって、『 お参りして よかったあ。』 と思っていただけていたら この上なき幸せ。

一夜明け荘厳をとき、いつもの お内陣に・・・・
       ・・・・・これまた いいもんです。  でしょ?

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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