

島根県は < 出雲 >の国と < 石見 >の国に分かれていました。
浜田・三隅は < 石見 >の国、石州です。 ここで漉かれてきた紙を < 石州和紙 > といいます。
人口7000人弱の三隅町に6軒の和紙工房・製作所があります。
2010年にユネスコ文化遺産に認定された < 石州和紙 >。 先日訪れた 和紙会館に今日も立ち寄りました。
『 ブータンの紙もありましたよ。 』 と書いたところ、和歌山の書家・清水先生から問い合わせとご依頼がありました。 ・・・・『 5月にする個展で 100枚の種類の違う紙に< 愛 >と書いて並べたいと思い、色紙・和紙を集めてます。 是非、そこで色んな紙を入手してきて下さい。 』 ブータンの紙。 ツァショー・ダフネという材料から作られたかなり厚みのあるザックリとした紙。
裏と表が剥がせそうなほどです。
< トロロアオイ >を使用する和紙漉き技術を学んでから、日本の様な薄くても丈夫な紙を生産できる様になっておられるそうです。 喜ばしいことです。
以前のゴツゴツした紙の伝統も伝えて頂きたいと思いつつ、一路京都を目指します。
先日立ち寄った < 石州和紙会館 > で求めた < 手漉き・インクジェット用和紙 >。
家庭用プリンターで使用できるA4サイズです。 なかなか和紙の風合いのあるものが無かったのですが ( あっても ぶ厚すぎるとか )、これは実に良い感じです。 楮のものと、それより薄い三椏のものを買いました。 ・・・・一枚・420円・・・た・高い。
和紙特有の<耳>もあり、さてさてどう刷り上がるか ・・・試してみました。 ほう・・いいですねえ。
さて、ここからが本番。 裏打ちです。 霧を吹いて、水分の多い糊を引いた裏打ち紙を叩き込む
と インクが散って目も当てられない状態になるはずですが・・やってみましょう。 やってみなけりゃ解らない! おお!
ほとんど散らぬではないですか。 と言う事は、 < 掛け軸 > になるという事です。正式な方法での < 軸 > に。 もちろん水分を使わない < 機械表装 > には全く問題ないですし、額装は言わずもがな。 洋紙のようにツルッとしていなくて、和紙独特のふんわり・ザラっとした刷りモノが 正式な軸に成りえるわけです。
おそらく レーザープリンターなら 色散りは全くないでしょう。 三椏紙がいいですねえ。 この薄さのものは中々ありませんでした。 最初の本紙が薄くないと、裏打ち紙を重ねていった時、巻き下し出来ないシロモノになりますから。
・・ちなみに これに使った画像は 我が家に今掛けてある 珉君の画の一部分をデジカメで撮ったものです。
ゴメンね、珉君。 勝手に < お試し > に撮ってしまいました。
ああ・・でも、どう?
今度 個展するとしたら、この和紙に 作品の一部分を刷ってプレゼントするっていうのは。
もちろん 全ての方には無理でしょうが・・・・たとえば・・。