お盆が近づき、気忙しくなってきました。   島根にも帰山しますし、京都でも少々「 お盆参り 」を頼まれております。     明日は早朝3時すぎから 「 なでしこジャパン 」の決勝戦がありますし、ほぼ同じ時間に「 火の鳥ニッポン 」女子バレーのブラジル戦もあります。    どうしましょう?

 そんな事に気をもみながらも、お盆中は手がストップしてしまう為 今日もお仕事三昧。

 エッチング・・・・   素敵な作品ですねえ。     インドの少女でしょうか?  想いは何処へ向けられているんでしょうか。

  半眼、頬に軽くあてられた手。   まるで 半跏思惟の『 弥勒菩薩 』の様な・・。 56億7千万年、今も思惟し続けておられる菩薩。      ・・・ひょっとしたらそうなのでしょうか。

 この画に出会った最初から、合わせる裂地は頭の中で鐘を鳴らしていました。
       『 ゴ~~ン。 』
たまにそういう事があります。    『 ゴ~~ン 』 と。

 正絹でも撚り合わせた糸が太い、光沢のない復元織で朱地に 大きな大きな花の文様。

                    

                                            
バックの色が変わると又、印象がかわりますね。

  さてさて、 『 インドの少女 』 か 『 弥勒菩薩 』 か ??
                          ・・・・・・・・・・・ 決めました!

  わたしは、『 生身の菩薩 』 と呼びましょう。  わたしは。    ( 貰えませんかねえ、これ。 ・・失礼! )
                                             

 なかなか手をつけていなかった額装に着手。  さて、どうしましょう・・。

 内田あぐりさんの鉛筆画。 随分以前の作品との事。
ふつうのマットを使っても面白くないですし、仰々しい縁にもしたくないですし・・。   
     で、表装裂を廻して『 和 』のような『 洋 』のような感じに。  
   ふっくらとした少々良い裂地なんですが、どう?


      同じ所に並ぶ( と思うんですが、並ばないかも。 ご依頼者は同じ方。 )はずなので、縁を同じにして 畠中光享さんのエッチング数点も。

  どうッスか?

 早朝。 今日も暑いけど、綺麗な空だな・・とベランダに出たところ、電話の音。   

 『 ああ、栗山さん? 今 京都? よかったあ~! 助けておくれ。 』   『 ・・はい? 』

 以前から表装でお世話になっている京都市内のお寺さん。
朝、本堂でお勤めしていたところ、内陣の ≪ 蓮如上人 ≫御影軸が バッサ~・・と落ちてきたと。
伸びきった古い紐が切れたのですが、永年掛けっぱなしで乾燥しきっていたので ( どこのお寺もそうですが ) 落ちて パリパリに割れてしまって、巻くことも出来ない・・・・・で、助けのお声がけを頂いたわけです。
         すぐさま参りました。
   タンカで運ぶように車に乗せ、そろ~と持ち帰り、早速 全面修複開始。 < 弘化3年 > とあります。 一度も修複されておらず、おそらく 169年間ずっと掛けられていたのでしょう。  絹本本紙も裂地部分も すっかり粘り気なくサクサクで、触る度に割れていきます。 ・・・恐ろしい。

 本紙を切り外し、敷紙に裏向けに寝かし、霧を吹きます。    ・・・もう、大丈夫。 
    少々動かしても大丈夫です。   さて、裏打ち紙の除去開始。
   裏書きも大事です。  新しい和紙を貼りたたき込み 仮張り板へ。  このまま数日様子をみましょう。 
                  

 いつの間にかもう夕方。   汗を拭き拭き イップクしにベランダに出ると、『 おお! 』 。

      瓦職人のオジサンではないですか。    『 アッついですね~! 』                

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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