法座の荘厳を解こうとゴソゴソしているうちに、蓮の華が目にとまる。

 3年前になろうか、韓国の友人が材料をくれたので作ってみたもの。   『 栗山さんだったら簡単に作れますよ。 韓国では色んな大きさの蓮華が売られています。 』

 作り始めると何が何が・・・。  どこが簡単か、ひとつ作るのに半日。
            アルミの土台を組んで、提灯状に薄紙を貼り、蛇腹に型押しされた紙の片方をつまみひねって丸みをつけて 一枚の花びらに。   本当の華と違い、土台を見えなくする為には30枚もの花びらがいる事にも気づかされ・・・。

 ひねってもひねっても、貼っても貼っても終わらない作業。   うまく尖らない・・・横に並べておいた花びらが 『 ほらほら 』 と言わんばかりにバラける・・。        持って来たヤツの顔を 何度思い浮かべた事か。

 出来上がってみると実に美しく 喜びもヒトシオで、持ってきて下さったお方のお顔を有難く思い浮かべるも 結局今に至るまで4個しか作れておらず。       それでも何時のお座だったか、内陣に並べて荘厳し、< 白蓮華 > < 青蓮華 > のお話をした事もあり、今一度 並べてみる。 ・・・・あと20個くらいの材料があるか・・ヤツの顔でも思い浮かべながら作って、板間中を蓮池にしてお勤めしてみようか・・。

      まあ、いつか・・という事で。

 昨夜は雷と大雨。  心配していた通り 今日も雨。
それでも ≪ 安居 ≫夏法座は、丹精込めて育てられ持ち寄られた野菜と共に始まりました。 40人位でしょうか、有り難きご参拝。


そうめん・トコロテン・野菜炊き合わせ等のお昼をご一緒し、休憩には甘いものも・・。

  そのうち雨も上がり、穏やかな一日が過ぎてゆきます。

                   毎法座の度に思います。
ご門徒さん、そして半数のご門徒さまでない方々。 この山奥に遠方からご法礼を持って来て下さって、4回の40分のお話をジッと座って聞いて下さって・・。     体力も気力もいる事です。    来て下さる方があって ≪ お座  ≫ が成り立ちます。   

   仏さまを讃える諸仏のみなさまです。 本堂への入堂、有難うございました。

 明後日7日は、西蓮寺 ≪安居会≫ ( 夏法座 )。
只今午後5時、雨上がりの山寺。 むせぶ様な濃い酸素に迎えられ、帰山いたしました。
      体中の毛細血管の先々にまで、この酸素が送られる事を頭に描きつつ 大きく吸い上げてみます。

 母が汗をブルブルかきながら、本堂の縁の雑巾がけをしていました。  
              ・・・フフフ・・。   ・・いや、失敬。

  御苦労さまです。  そして、元気でなにより。 

 さて、わたしも はりきって 参りましょうか!

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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