3月21日朝はまだ少々寒く本堂のストーブに火を入れながら、春の彼岸法座をお迎えいたしました。 
9時半、清々しく正信偈のお勤めをご一緒した後 正午までお話を。
その間台所は賑やかにお昼食準備。  正午からお昼食、おぜんざいが。

13時半から阿弥陀経のお勤め、後 4時前までお話。午前午後ともにお茶休憩を挟むとはいえ、45分のお話を4回ですから聴聞いただく同行さま、お元気体力お要りだなあ・・と話しながら思う事でございます。  そういえば、昔は座布団でしたか。  いやはや。

縁あって画家・浅野均先生に描いて頂いた水墨画。
わたしにとっては、これは「 法蔵菩薩 」であります。 
そう言いながら裂地を吟味し最近表装した一幅の掛軸をひろげて何故そう見えるのか、この大岩は何なのか・・一枚の画をご縁にお話させて頂いた山寺の春でした。 

世間ではすでに桜の便り盛んでありましたこの日、当山この山ではその蕾まだ固く梅や椿がひそやかに花をつけております。 


またまた申します。
月日が経つのは早いもので、新しい年を迎え厳しい冬を越え 心身に心地よい春の季節であります。      昨年末にここに書き込んで以来随分月日が経ってしまいました。
以前はもっと頻繁に色々な出来事をそれこそ (あれこれ) 書き込んでおりました事を思えばぐうたらしているのかとのお叱りも甘んじてお受けしなければなりません。

ひとつには。
たまに何年ものこの (あれこれ) を振り返って読み返しておりまして、毎年その季節ごとに変わり映えしない同じような写真と感想文章を書いているなあ・・・と。

日々にこころ震わせる発見と新しい感動と出会いがあれば良いのでしょうが・・・いやいや、それは良くも悪くもありませんね。

同じような事が出来てある、迎えられてあることにこそ有難さが。  
「諸行無常」の常ならぬこの世界においては、同じような「相も変わらぬ」事が出来てあることこそ、そう有る事が難しい「希有」な「有難い」ことでありました。

と思いつつこの3か月を振り返ってみますと、色々ある訳です やっぱり。

年末に息子の取材とのことで東京からわざわざ客人が来られたり。(おかげでテレビ東京番組に西蓮寺が少々、住職もインタビュ受けたり) 

元旦朝6時から久々に息子と正信偈のお勤めが出来たり。

もちろん御正忌法座を皆さんとご一緒させていただけたり。

新しいいのちと出会えたり。

京都市立芸大で今年も表装講師の大役 (いささかタイトスケジュールで毎年冷や汗の) を無事果たせたり。

大雪の中を無理やり京都島根と車走らせ、何とか無事だったり。

夜が明けるたびにそれは誰も見た事の無い一日が始まり、「今日は一日何事も別段なかったなあ」と言っても 何にも無い日は一日として無いのであります。  どなたにとっても。

さて花の便り聞こえてくる頃 お彼岸を迎えます。 21日に法座をひらきます、どうぞ 皆さま どなた様 ご参詣ご聴聞 お待ち申し上げております。   拝

師走、25日。・・・もう。
あまりに月日・時間が過ぎ去るのが早すぎて茫然と驚きです。
四ヶ月この場をご無礼しておりました事にも驚き茫然。
前回7月安居会のご様子でありました。その後本堂では9月に秋季彼岸会、
そして10月29日には報恩講を皆さまとご一緒にお勤めさせて頂きました。 当然ですが夏には扇風機が活躍し、10月にはストーブが出ております。ストーブの頃には千両・万両・南天がその実を赤く色付かせました。

表装仕事も有難いことに途切れる事なく頂いてコツコツ作業の日々でありました。
礼拝対象の御軸修復がほとんどでありますので、宅配・郵送に頼らずなるべく自分で車を走らせてお届けする事を心がけております。山口の防府市・宇部市や奈良県宇陀市に走り、12月には京都~大分県豊後大野市を二日間で往復しました。二日間での走行距離では61歳にして記録を立ち上げました。やればできるもんだ・・というより、無事走り切り納められた事への感謝の念が湧いてきたのは歳のせいでしょう(笑)。
年々に思います『 出来る事を 出来る時に 出来るように 出来るところまで 』。
時機という言葉。 自分の状態によりやりたくても出来ない時もあります、出来た時にはそれは自分の状態だけでなく取り巻く周りの人・環境が揃うというお助けがないと成就するはずもない事ばかりです。振り返り見て、しみじみと。 それであって無理してやっても不足の思いが湧いてくるばかりのお粗末なわが身です。

ですから、『 出来る事を 出来る時に 』『 出来るように 出来るところまで 』させて頂くことであります。

【 自利利他円満 】
新しい年を迎えます。どうか皆さま穏やかな年を迎えられますように念じ申し上げます。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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