西蓮寺報恩講を勤め終えると、ご門徒のお家への報恩講参りの日々となります。
この2週間のうちに、みなさんのお家のお仏壇の前で聖人のご遺徳を偲びお勤めをご一緒し、お話をしながら一軒一軒まわります。       車で30分のお家・山の中のお家・海のすぐ傍のお家・・・・・。

 海にでると しばらく眺めてしまいます。
同じ海も、一日でこんなに色が変わります。

 近づくと、底が見えるくらいきれいな水。
ありとあらゆる川から様々な水を 黙って引き受けて、ひとつの味にする力・・。

 『 如衆水入海一味 』 。  さまざまな生き方をしてきたものを ひとつに融け合わせる世界を ≪ 浄土 ≫と言う。           聖人の伝えて下さっているお言葉です。

 本堂で法事を、とお参り頂きました。
80歳でお浄土に還られたお母さんがよくお参りされていた、お寺の阿弥陀さまの前にみんなで集まろうと。

 おばあさんが縁になって下さり、元気な子供達がお寺を走りまわります。   きっと、この日のこの風景がいつか思いだされ 手を合わす生活のひとつの縁になってほしいと願います。

 『 ほら、この蓮の花びら。 手のひらにのせて ジッと温めてると、だんだん 曲がってくるんだよ。   不思議だねえ。』     『 ほんとだ!』   『 すご~い!』    ・・・・・・

 と言っていたら、ひとりの男の子が 熱いココアのカップにのせて、一気に クニャ~ ・・・・。
            ・・・・・・お坊さん、ちょっと びっくり。

40人近くのご参詣、10人の台所お手伝い、5人の総代、8人の僧侶、この山奥の小寺で皆さんと 賑々しくお勤めさせて頂きました。   互いに挨拶・笑い声・お念仏・世間話・・・・声が溢れます。
 お勤めは自分自身の問題ですから、ひとが多い少ないは問題にするべき事ではないのは解っていますが、やはり 沢山の方にお寺の土を踏んで頂くと 嬉しいものです。

  有難うございました。 ( 深深と礼 )

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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