《 紺屋の白袴 》。

4月8日の永代経法要は延期とさせて頂きましたが、寺院の集まり三隅組の総会もあり帰山。 この際この縁に本堂庫裏の襖・障子を全て一挙に張替える事を思い立ち、平素付き合いのある表具材料屋から襖紙等を仕入れて1日から8日まで。 朝から晩まで作業し続けても8日間かかりました。 襖50面、障子大小60枚。

「 紺屋の白袴 」「 医者の不養生 」「 髪結いの髪結わず 」「 易者の身の上知らず 」・・・表具屋の家の襖ほどボロボロになっているものか。
気にはなっていましたが30年以上手を加えていない襖は乾燥しきって裂け破れていました。本堂後ろの法中控え部屋など『 どうしてこの襖、ポスターが二枚も貼ってあるんです? 』と聞かれた事があるほど。大きく裂けているところに金珉氏の仏画ポスターを貼って隠していました。   中々いいと自分に言い聞かせて。
障子は数年前に全て張り替えましたが、誰があけたか大穴小穴。 色も渋く?変化。

やり始めてすぐに思いました。『 やるんじゃなかった 』
やり始めたら仕方ありません、誰訪れる事なき山寺、鳥の囀り聞きながらひたすら。
めったに開けない場所では、朽ち果てて縁が用をなしていない襖を見つけて暫し茫然とし、ネズミの死骸に遭遇し、子供を産んだ猫の追い出しに格闘し・・・。

世の中、新型コロナウイルスで朝から晩まで都道府県の人数が報道される中。
裏山の遅い桜は咲き誇り 梅は緑葉を纏い 椿は茶色に崩れ 水仙は最後の力を振り絞り 鶯は誰も聞いていなくても練習を重ねて上手になりました。

『 ほとけさま おてんとさま おかげさま おたがいさま 』
互いに繋がって、縁に触れ咲いて散って生ききる姿に教えられる事多い日々。

うつらない様にではなく、うつさない様にとマスクマスク。
ウイルスでひとに迷惑かけて害なして命まで脅かすだけでなく、そのマスクの下の口から出るのは四つあり!と仏法。
《 妄語 悪口 両舌 綺語 》 嘘をつき、悪口言って、二枚舌使い、おべんちゃら言う・・・・。   ひとを傷つけ自分を滅ぼします。   ご用心ご用心。

西蓮寺十七代住職釈知浩   古書画保存修復師

山に囲まれ狸がお参り・・・
そこにあなたも仲間入り・・・
   ようこそ ようこそ。

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