<三段峡>あたり。

とあるお寺を目指して、広島県の北部・安芸高田町の戸河内ICを降りて走ります。
辺りは西中国山地国定公園。  山の美しさ、そして 大きな岩がかまえる川の水のなんと綺麗な事。 

流れ流れ旅を続け、汚れも濁りも含め取りながらも やがて広くゆったりとした姿になり、必ず海に帰っていくのでしょう。

『水』 が教えてくれる事、物言わぬ『水』に教えられる事があると。
・いたって柔らかい。けれども時として大岩を動かす力を出す。 
・常に進路を求めて止まらない。
・自らは清くして、しかも他の汚れを洗う。

川を眺めて飽きる事ないのは、わたしが気づかない私の内面を開いて教えてくれているからでしょうか。  物言わず私を励ましてくれているからでしょうか。

・水は縁にふれ、蒸発し雲となり雨となり雪となり鏡とまでなるが、どの姿に変わっても決して自らの性質
までは変える事はない。 

・・・・・わたしたちはどうでしょう? 

幼子に「馬になって!」 と言われたら ハイシドウドウ と馬になり、「鬼になって!」と言われたら ガォ~ と鬼になるのはいいのですが。  
カッとなり鬼になったら心底鬼のまんま、浮かれ浮かれ天人になったら支えて頂いてある多くの手が見えない心底の天人のまんまになってしまいがちの、恥ずかしい身です。    なんとも なんとも・・・。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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