彼岸会、よみがえる言葉。

もうお彼岸の頃を迎えました。 3月21日、西蓮寺・彼岸会法座。
お天気は良かったもののまだ寒いこの日、早朝9時半から夕方4時まで。 最年少小学校5年生から、90を目の前にのお方。  3キロを歩いてのお方から、遠方は出雲市から。   おひとりおひとり、ご縁の全てが整って参集して下さった方ばかりです。  共々に仏法聴聞の一日をご一緒させて頂きました。

今わたしたちが目にさせて頂いてある[仏像][絵像]の無かった2500年前の頃の[仏足石]のお話。   学生時代、千葉乗隆先生からお聞きした[十牛図]のお話。   

40分のお話4回の中には、さまざまなお話が行ったり来たり。  すっかりお顔なじみの皆さんという安心感か甘えか、急に思い出した話をしてみたり思わぬ方向にどこまでも進んで帰りにくくなったり・・。
それでもこの日の大きいテーマは忘れてはいませんでしたよ。 『 従果向因 』 。

法座。 ご聴聞はもちろん尊い事ですが、皆で頂くお昼食も大事な時間。  40分近くあるお昼休憩の火を囲んでの談笑も温かい大事な時間。    皆さんが作ってくださる聴聞の場である事を感じます。

お話の最後に、父がカレンダーの裏に書いて坂下掲示板に張っていた墨書を数枚 ご縁に広げながら。  彼岸会前夜に書斎の隅から見つけました。 丸められた沢山の掲示伝道の書。
わたしなど掲示板から外したら、坂道を上がりながらくしゃくしゃにして終わったものとして捨ててしまっていましたが、残していたんですね。  残っていればまた誰かのこころに映る事もあると思っていたかいなかったか・・。    ともあれ、この度数年経ってまた現れ出でたわけです。

そのうちの一枚。 『 有難いから 感謝するのではない。 感謝できる事が ありがたいのだ。 』 

この一日のお話全体を通して、みなさまと味わわせていただきました。    ようこそ、ようこそ。 

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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