数珠。念珠。

浄土真宗僧侶のわたし達は、普段お参りする時には 「 単念珠 」  を掛けていますが、五条袈裟・七条袈裟を着けてお勤めする時には切房で二重になっている 「 二連珠 」  を着用します。  そして、黒衣・輪袈裟にて布教の場に立つ時には、組紐の「 二連珠 」 を持って立ちます。

「 二連珠 」 は宗派によって、珠のつなぎ方・紐が様々な違いがあります。 
先日知人から 預かった品があります。  『 あるお寺であるお方から頂いたもの。 珠に由来があり大事にしたいが、紐をかえて貰えないか。 』 と。

念珠の組紐は趣味のひとつ。 学生時代に父から教わったもののひとつ。 
ボンボリ玉のついたこれは 「 真言宗 」 系のものでしょう。   紐を依頼通りに替えました。 パッと見、真宗布教用二連珠に見えますが、親玉から紐にいたる辺りに違いはあります。  

しかし、珠に由来があるとの事。 そのままに。   となると、どの宗派にとっても<正式>な形ではないと仰るお方もあるでしょうが、それはかねて 存知の上でのご依頼。 ( で、あるはずです・・・よね。)

宗派を超えた 《 仏教徒 》  の念珠になりました。   仏に念ぜられ、仏の教えを聞き、手を合わす者の念珠になりました。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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