闇の中へ。

13日午前10時、東山・知恩院近くの浄土宗寺院 『 得浄明院 』 へ。
ここを会場に京都山形県人会のメンバーが 『 いも煮会 』  を企画され、そのお手伝いに。 ( お世話になっている方々が多く、お声をかけて頂いたもので。 ) 

明治27年 (1894 )長野県の善光寺大本願117世 誓圓尼公 ( 伏見宮第3王女 ) が建立、京都別院に。 ( 当時、鉄道路線が整備されていなく、長野までお参りに来れない関西の人、特にご婦人の為に建立を思い立たれたとか。 )          本尊は善光寺と同じく < 一光三尊阿弥陀如来 >。 現在のご住職は、15代将軍・徳川慶喜公の曾孫にあたられる、伏見誓寛尼公。    実に穏やかなお方でした。

今回も材料は全て山形から調達。 里芋・ごぼう・ネギ・山形牛・調味料の醤油・酒にいたるまで山形から運んで来るという念の入れよう。  

客人の 「 京都葵会 」  の方々、県人会の方々のニコヤカな出会いの時間が流れます。  わたしも、新しいお出会いを 沢山頂きました。    何より・・・・・。

この本堂の下( 地下 ) には、長野・善光寺と同じく 《 戒檀巡り 》 の真っ暗闇がありました。

わたしは善光寺に参拝した事がなく、この< 真っ暗闇 > のお話は聞いた事があるだけでした。 が、この度 実際に 誰も居なくなった頃を見計らってひとり 歩いてまいりました。            大きく目を見開いても 足を一歩踏み出すにも恐ろしくて躊躇。   板壁をさわる手とすり足の感覚だけが頼り。     『 なるほど・・・。  地獄の暗闇を経験するとは こういう事か・・・・。 』 

遠くから声。  『 右板壁の腰の高さのあたりに 【鍵】 がありますよ~。   おわかりですか~?   それが、真上のご本尊と繋がっておりますよ~。 』   なるほど。   ありました。   

角を曲がって微かな明かりが目に入ってきた時は・・・。 やれやれ、どれだけこころ安んじた事でしょう。        みんなでワイワイ歩かなくて良かったです。     教えの場でありました。

我がの思いでしか物事を受け止められない暗き わが心の中に、 【光】  が一筋さしこむ という事を・・・・。  
後ろをみても真っ暗。 横をみても真っ暗、上をみても真っ暗で、触るものしか信じられない私にとって  『 大丈夫ですか~。 鍵、ありましたか~。 』  という おじさんの声が  【光】     でした。

普段は非公開寺院ですが、一年の中である期間だけ参拝できるそうです。   ご縁あれば、是非。

西蓮寺十七代住職釈知浩   古書画保存修復師

山に囲まれ狸がお参り・・・
そこにあなたも仲間入り・・・
   ようこそ ようこそ。

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