《 法統継承式 》 に際して 《 御消息発布式 》。

6月5日午後3時30分、本願寺にて《 御消息発布式 》。 
「 消息 」 とは、お手紙のこと。特に浄土真宗では、さまざまなご縁に際して、歴代の宗主が そのおこころを広く伝えるために出される書簡をいいます。 

昭和52年に法統を継承されて以来、37年にわたり「 門主 」 を務められた即如ご門主。 明日6日《 法統継承式 》により、専如新門さまが第25代門主に就任され、即如ご門主は 「 前門 」 となられます。   それに先立ち今日、御影堂にて 即如ご門主より 『 退任に際しての消息 』 が発布される日でありました。 

娘とふたりで参りました。
多いであろうと予測して2時間前には行きましたが、あの広大な駐車場はほぼ一杯。 危うく入れないところでした。 団体でバスで来られる方もありましたが、このたびはやはり全国からこの2日間のために上山された僧侶が多いように見受けました。 
式のある御影堂はもはや満堂。  隣の阿弥陀堂でさえ縁側にまで溢れる中、何とか後ろの方に座らせてもらい数台用意された映像中継画面を見つめます。

『 御消息 』の内要はまたお伝えする事があるかと思います。 文章で読まれる事もあるかと思います。

わたしはこのご門主に 『 得度 』 のお剃刀を受け僧侶となり、このご門主から 西蓮寺住職を預かる事を受けました。
そのご門主が退任されるにあたってお手紙を出されたわけです。         全国のご門徒にむけて、世界にむけて、そして わたしにむけて。        そのお姿の近くで生のお声を受けたく思っていました、この場に参れて良かったです。 

感謝・思い出などを読まれるなか 『 心残りがあります 』 との言葉が響き残っております。    忘れずにいようと思います。

忘れないといえば、式の後のご門主調声での 行譜 『正信偈 』。     いったいどれだけの人数が・・と思う程 両堂満堂にもかかわらず、皆での一糸乱れぬ大音声。       みなさまのそれぞれのこころ持ちを察しえずとはいえ・・・。

・・・・・・・・ 余談 ですが。   いや、余談でもありませんが。

今日、ご門主が手にされて読まれている御消息の 《 折本 》 。   そう、朱色の唐花小花柄の 《 折本 》。 

わたくし・・クリヤマめが 表装いたしたものでございます。    ご縁、もったいなし ありがたし。   称名

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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