がんばれ、表具師の腰。

 なかなか大変なモノに・・・。
  乾燥しきってパリパリに割れてしまった絹地本紙の軸。  修復するにあたり大変なのは、裏書きがこの画の真後ろ全面に張り込まれている事。
 百数十年前、前回修復された表具師がここに張り込まれたのですが・・なんて事をしておいて下さったのか・・・。  ( 画は元禄年間、1698年に描かれてあります。 裏書きより )
                       裏書きさえなければ、絹に描かれた本紙を傷めない事のみ考えてセッセと裏打ち紙を剥がしていけばいいのですが、ここではそうもいきません。     少し剥がしては横で裏書きを組み立てていかなくては・・分って頂けますでしょうか? この作業。 きっと数年はパズルで遊ぼうとは思わないでしょう。
                     
 

  いえ、一生 パズルはしません。   なにが楽しいのか・・・腰がイタイ・・。  

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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