「 イカ飯 」 と 「 無人駅 」。

昨日、 西蓮寺帰山。
途中、温泉津町( ゆのつちょう )のお寺に表具相談で立ち寄る為、初めての道を走りました。
中国道・落合から米子道を通り、米子~松江~出雲~大田・・と日本海側・山陰道。
  宍道湖を見るなんて 何十年ぶりでしょう。

朝10時前には京都を出たのに、西蓮寺に着いたのは午後7時すぎ。 ( 温泉津のお寺に2時間いましたが )
  うす暗くなった境内で車から降りると、< 日暮蝉 >の大合唱に迎えられ 少々ビックリ。

      あらためて囲まれた四方の山を見渡すと、確かに 全ての方向から声、声・・。 声。

 今日は、海に生きる門徒さんの家のご法事。  奥さんの7回会のご縁。
『 よっぽどええ所なんじゃろう、六年経っても まだ帰って来ん。 』
  と仰っていたおじさん。

 お勤めが終わったら、通り向かいの ≪ JR山陰線・岡見駅 ≫ へ案内されました。
      『 ・・・駅? 列車でどこかに行って食事・・? 』 

 いえいえ、改札を通りすぐ ≪ 駅舎 ≫ の中へ。
なんと、無人駅 ( 昔は11人もの駅員さんがおられた時代もあったそうです・・。 ) の駅舎を集落で買い受け 集会所のように使っておられるそうで・・。 土曜はカラオケの集まりがあるとかないとか、いくらか支払えば 今日のように個人でも利用できるとか・・。  知りませんでした。 漁師のおじさんが自ら釣って腕をふるって下さった 「 イカ飯 」・「 イカの御造り 」・「 イサキの煮付け 」・・・。 ホントに料理上手ですねえ、おじさん。  息子さん・お孫さんと一緒になって こころ精一杯のご法事と感じます。   準備のご苦労とご心配を想います。

 『 はあ、あと6年も よお生きとらんけえな・・。 ワシあ。 』          次の13回会の事ですね?

 まだまだ!  ですよ。     それに、目に見えなくても帰ってこられてますよ 奥さん、きっと。

         
           すぐ横を 一両編成の列車が停車し、出て行きます。    乗り降りの姿は見えません。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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