
さすが、師匠。
古い書軸の修復を依頼される時、同時に頼まれる事があります。
『 何と書いてあるのか? 誰が書いたものなのか? 調べて教えてください。 』
・・・簡単に言われますけど、私 いたって浅学の身にて、困る事が多いのです。 そういう時、頼りになる師匠のところに走ります。 これなんかも、何という方のお名前か・・・・?・・・さっぱり。
師匠は丁寧に、< 書体・くずし字辞典 > を広げて 『 ほら、この字は ここに出ている。 』 と、さし示しながら
時間をかけて教えて下さいます。 ただ読むだけでなく、そこから 色んな事に話題を広げてお話して下さいます。 ちなみにこれは ≪ 韓 玉林 ≫書 。 ( 書、は 解るんですよ。 さすがに。 一緒に読もうとして下さるので、くずされた字も 少しずつは読めるようには・・・いや、また 偉そう病が。 人によく見られたい病が。 お恥ずかしい。 ) ≪ 臣玉林印≫ と ≪ 昌黎韓氏 ≫。 100年位前のお方。
≪ 士不可以不弘毅 ≫ であるとの事。
師匠、またまた何処からか 分厚い本を持ってきて 『 ほら、ここにある。 中国宋代の儒学者・朱熹の言葉やな。 』 『 して その心は? 』
『 もののふは、全てが 度量・意志が強いというわけではない・・・・っちゅう事かな。 』
師匠、くれぐれもご自愛頂き・・・長生きして下さい! また、困った顔してやって来ます!