ご質問をご縁に。

 とある方からご質問がありました。 < 南無阿弥陀佛 >の名号の下に描かれている < 蓮台 >に色・形等、決まり事がありますか? ・・・と。

      墨のみで描かれたもの、彩色が施されたもの・・様々です。  どう描くのが正しい、という事はないと思います。 どの色を使ってはいけない、という事もないと思います。
こんなのにも出会いました。 中国・敦煌の画家< 馬強 >氏が描いたものです。  敦煌・莫高窟の壁面のどこかにあるとか・・・。

 泥中に根を張り その水と養分を吸いこみながらも、決して泥の色には咲かず自らの色で大輪を咲かす < 蓮 >。  いや、泥中からこそ咲く < 蓮 >。

 五濁 ( 劫濁・見濁・煩悩濁・衆生濁・命濁 ) と説かれる濁った世でも、世でこそ はたらく < 法 >。
自己中心の煩悩にまみれている私の中にこそ はたらく教え。

 仏教では蓮の華を < 法 >の象徴として大事に描かれてきました。 絵像の仏さまも 蓮の中に立たれておられます。
 どう描かなくてはならない、という決まり事はないと思います。    ・・・ 『 いや、そんな事はない。 』 と仰るお方は、どうぞご教授下さい。

もうひとつ、名号の文字についてもご質問がありました。

 < 南無阿弥陀佛 > も < 南旡阿弥陀佛 > も < 南無阿弥陀仏 > も、文字の違いはあっても同じこころを伝えられてあります。  もっといえば < 帰命尽十方無碍光如来 > も < 南無不可思議光如来 > も同じく阿弥陀如来をあらわす 名号です。    ・・・・分りにくくなってきましたか?

 今度 ゆっくりお話しましょうね。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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