< マイ 香 > 2。

 先代、先先代が ( その前の方々の姿は見ていないので 分りません ) 清楚な生活をしていても、< 香 > は良いモノを使っていたと書きましたが、それには山陰・石見地方の伝統風習が色濃く影響していると思われます。
 
 石見地方の法事。 読経勤行とご法話の間、回し焼香 ( 焼香の為、香炉と香葢をのせた御盆を 施主から順番に参詣の方全員に回す ) の時、10円・・100円と硬貨を御盆にのせてから香をつままれています。
 通夜・葬儀の焼香の時も、前に進み出て香を火種に乗せる前に 10円・・100円の硬貨を机の上に置いておられます。           なぜ置かれるのか?  おそらく・・・。
  自分では香を持参していないので、この備え付けの香を使わせて頂きます・・ついては、この香への代金?として置いてまいります。  ということから始まったのではないかと思います。

 京都・大阪 ( 他の地方はよく知りません ) では無い習慣です。 誰も硬貨を置いていかれません。 置いていかれる地方の風習はとても丁寧な事だと思います。 < MAY 香 > を持っていかれていると硬貨を置く必要はなくなりますがね・・。

 という事で、< 香 > の為に納められた浄財なので、貯めておいて < 香 > を求める。 他の事に使わない。
     そして、少々高価でも < 良い香 > を皆さんに焚いてもらう。 法を聞く場を整えて頂く。
          ・・・・そういう事だったんだろうと思います。

西蓮寺のみならず どこの寺院もそうであろうと思います。  聞いていないので分りませんが・・。
      方々の姿勢を敬っている事に変わりはありません。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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