『 帰る場所。 』

只今、帰ってまいりました。 帰京いたしました。

『 住職さんにとって 島根と京都、どっちに向かってが ≪ 帰る ≫ って事になるんですか?  』

と聞かれます。
ホントですね、どうなんでしょう。   ・・・実は答えはあります。
   どっちも 帰るところなんです。

ただ、ややこしいので少し言葉を変えています。  島根の西蓮寺はお寺なので ≪ 帰山 ≫ 、京都へは ≪ 帰京 ≫ と。

 ≪ 待ってくれているひと ≫ がいるところが、 ≪ 帰る ≫ ところです。 たとえ目に見えないひとであっても・・。

ですから、只今 帰京いたしました。      中国山地の燃え上がる山々を眺めながら。



 余談ですが。   夜の呑み屋さんのお姉さんなんかが 『 あ~ら お帰んなさ~い。 待ってたのよ。 』
っていうもんだから、黙ったまんまの家より そっちの方に足がむく・・・・・・なんて 仰っていたお方がありました。
    
    そりゃ そうだ ( 頷きつつ笑 ) 。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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