怒るもんですから。

 『 この色で。 』 と頼んでいた 表装裂地反物が出来上がり、届けて頂きました。  

ひとつの文様柄が 15cmと 迫力ある裂地です。  とても 綺麗です。 未だ 何の作品に・・という予定も当てもないのですが、美しさに 手元に置いておきたくて 織ってもらいました。  少々高価にて、一反は頼めず 半反で・・と無理を聞いてもらいました。

 裂地屋さんが たまに やって来られます。
『 こんなのがありますよ。 栗山さん好みじゃないですか? 』  ・・・確かに。 よく ご存知で・・。
『 これなんか まあ、普通の表具屋さんは使われませんよねえ。 栗山さんくらいでしょうねえ。 』 ・・・うう、煩悩が刺激される・・。

 ありがたい事なんです。 私の事をよくわかっていてもらって 楽しむように色々見せて貰えて。   断っても 怒らないし。   ただ問題なのは、この先 手にした裂地を使わせて貰える<作品>と 出会えるかどうかって事で・・。
  そうでないと ただの <裂地収集家>として 家内に睨まれるだけですから。
 
この裂地、裏も いい感じなんですよ。   たまに 裏を表として使う事があります。    『 裏を使うなどと そんなのは 邪道だ! 』  と怒る方があります。   いいんです。   怒る方は、なにを言ったって 何を やったって・・・。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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