長火鉢。

 今日は、3kmばかり離れた所にある お寺、相焼香の 『 常福寺 』様の 永代経法要にお参りしてまいりました。
布教の先生は、旭町・清岸寺・服部老師。      

   『 失礼ですが、 お幾つになられますか? 』

などと お尋ねしながら、色々お話させていただきました。   80・・お幾つでしょうが、はっきり 仰いませんでした。

   『 ここは、お庭が きれいですなあ。    よく 手入れされておる。  うん。 』 と、老僧。
   『 そうですねえ。』
   『 長い事 アチコチのお寺に お邪魔しておるとですなあ。   大体 わかるんですよ。
    いつも 少しづつでも 掃除・手入れ されとるか・・。   ・・・法座の前に 慌てて 掃除
    されたか。』
   『 ・・・・・・恐ろしいですねえ。 』          などと色んなお話を 座敷で お茶をご一緒しながら。

 本堂でのお話は ≪ 人間、思いどうりになったら  どこまで堕落するだろう ≫ との 厳しい指摘のお言葉からでした。        そして、 午後席の中で、おそらく みなさんを 和ませる為に、

   『 最近 よく お幾つですか・・と 歳を聞かれるんです。     おそらく そんなに 私の歳なんか 興味は無いけど、まあ 話す事もないから 歳くらい 聞いとこう・・位の 軽い気持ちで お尋ねと思うんです。 (笑)    
   で、私も 軽い返事を しとくんです、29 ですって。』 (笑)
   『 いつの 29 ですって、まだ聞く方がありますけど  西暦に決まってますよ。 』
   『 私の 不徳でしょうな。  誰に何回 歳を教えても  ( そうですか。 そんなに お歳ですか・・ ) って 長火鉢のひとつも送ってくれた親切な人は 誰ひとり おらんです。 』 (笑)

 ・・・老僧のお話って 味があります。
        
 帰りに 老僧にご挨拶する時 言い添えました。

   『 わたしも お歳を聞いてしまったんで、今度 長火鉢でも送らないと いけないんですが・・』

  老僧、笑って トイレに立たれました。

   

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

Copyright © 2010 Sairen-Ji Temple. All rights reserved.