さあ、明日から島根。

昨日は 楠照道氏の個展初日にて、夕方 行って参りました。
氏をはじめ お三人いらしゃったところ、次第に人が増え 分厚い 一枚板のテーブルの上の物も増え・・・

 報道関係・美術誌関係・染色関係・画家・・・等々のお方々 話題には事欠きません。

お釈迦さまが 涅槃に入られた事を 胸掻き毟るほど悲しむ 弟子の姿・顔・また顔。
    多くの弟子が 顔を歪めている中、≪ アナン ≫の顔が印象的です。    遠くを見つめる様に 茫然としている ≪ アナン ≫。       お釈迦さまの従弟でもあり 『 多聞第一 』 と言われるほど お釈迦さまの説法を 一番沢山聞いてきた方。     お釈迦さま 最期の旅にも ずっと ご一緒した方。   悲しむ以前に この事が全く 受け止められない・・というお姿でしょうか。     

 お釈迦さまも 自分が涅槃( 死 )を迎えた後の アナンの事が心配で、うろたえる アナンに この事をしっかり 受け止めてほしい・・と 丁寧にお話しされてから 涅槃の時を迎えられたという エピソードが残っています。
 グリーフケア ( 悲嘆ケア) ですね。   大事な人を失う時の あまりに大きな悲しみを 乗り越えていく道を 自ら お話されていた訳です。      ・・・・それでも あまりの事に、ただ 茫然と・・。

 やがて アナンは、自分が聞かせて頂いた沢山の お釈迦さまのお話を 後に伝える とても大きな仕事をやり遂げます。   かなり 時間がたってからのことですが。

 『 樹下説法図 』。
お釈迦さまがされるお話を 喜び、楽しむように聞く お弟子方。
      今 我が家に 掛けてある 那須氏の画です。   どの時も 一度しかない 大事な時です。

 

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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