象歩 (ぞうぶ) 。

    『 しゃ~ま~た~ぎょ~・にょ~ぞ~ぶ~ 』
何だ?      お経の様な。       ・・・・・・お経です。    『 奢摩他行如象歩 』 。 

 龍樹菩薩が 阿弥陀如来のお徳を讃えられた偈 ( 十二礼 ) によまれてあります。
    ・・・ 如来さまの こころ、 静かに思いめぐらされる事、
                   確かに 確かにである事  象の歩みのごとし ・・・・

 象はあれ程 大きな身体ですから、 踏みつぶす物 気にする事なく ワッシ・・ワッシ と歩きそうなものですが、実は 大変に 注意深く 一歩一歩を進めているんだそうです。
 そうですよね・・・あの重さで うっかり 棘でも踏んだら、 自分で抜けるはずもなく 命とりになりかねません・・

 そんな 象の歩み ( と いうか、それが 偈に喩えとして入っている 面白さが ) が気にいってて。

 『 今度、インドに行くけど お土産 何がいい? 』       『 象。』
 『 タイ土産に なんか リクエストある? 』           『 象。』    『 ・・・ちいさい物で。 』

 って言ってたら、いつの間にか 象たちが ワイワイ。 

 今日も一体 やって来たので、並べながら 『 しゃ~ま~た~・・』 ・・・なぜか 口ずさんでしまいます。

     ドスン!     ドスン!         おっ。     うちの象さんが 帰ってきたな。

西蓮寺十七代住職釈知浩

古書画保存修復師

緑に囲まれた山寺

  春 鳥の声、 夏 蝉の声
   秋 虫の声、 冬 雪の声
 
     ようこそ ようこそ 

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